好きになってもいいですか -2- (ページ17)

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Aside

両想いと知りながら、壱馬君とは付き合ってないという何とも不思議でもどかしい時を過ごしていた

そんなある日、剛典からの電話があった

「大事な話があるから丸一日空けといてほしい」

そう言われた日、私は休暇届を出した

そしてその日がやってきた

「…ほんまに行くん？」

「うん、大丈夫だから。ねっ！」

この日の事を伝えていた壱馬君は、2人きりということに不安がっていた

「いってきます！」

「うん、待ってる。
　…大好きやで、A」

電話を切り、剛典の待つロビーへ向かう

「A。
　…あの時はごめんな。」

「ううん、大丈夫だよ。
　それよりどこに行くの？」

歩き出した私たちに、剛典は話だした

「今日はAのお祖父さんの墓参りに行こうと思って、新幹線とってある」

「え⁉なんでまた急に？」

「大事な話があるって言ったじゃん！笑」

全然理解できない私に剛典は言った

「俺さ、お祖父さんとの約束があって。
　ごめんな、付き合わせて。」

「なんの約束してたの？」

「それはここでは言えない。
　お祖父さんに話してから言うから」

「そっか。
　でも剛典がお墓参りに来てくれて、お祖父ちゃんも喜んでくれるだろうね！」

「どうなんだろ。」

そう遠くを見て呟いた剛典

剛典とお祖父ちゃんの約束。

いったい何なんだろう

「A、壱馬のこと好き？」

「え？…あ、えーっと…

　…ごめんね。」

「俺に気使う必要ないよ！
　てか俺の方こそごめん。」

そう言って笑った剛典。

　