【テニプリ】サムライの弟子。 (ページ27)

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迫りくる氷帝ページ27

菜「あ、そうそう。夕食の支度が出来たので呼びに来たんでした」

先に行ってますね、と言って菜々子は家の中へ戻っていった。

ベランダに腰をかけていた越前も、立ち上がり家に入ろうとした。するとまだ座ったままの南次郎が、ぼーっとコートを見ているのが目に入った。

越「なにしてんの？」

越前がそう聞くと、南次郎はふっ、と笑いどこか懐かしむような表情で空を見上げた。

南「んや、ちょっと昔を思い出してな」

南次郎の頭の中には笑顔でこちらを振り向き、ニコッと愛らしく笑う少女が思い出された。

南「今頃、どうしてんだろうな……」

南次郎がボソッと呟いた言葉は、風の波に流され越前の耳には入らなかった。

南『…なんて、俺には心配する権利なんてないはずなのにな』

そう思うと、南次郎は立ち上がり未だに首を傾げている越前と共に家に入った。

『ふーんふふーん…今日はとうとう関東大会～』

どうもどうも…水崎Aでございます。

何故こんなにもテンションが高いかというと、今日は関東大会。
その事もあり、私は朝からテンションアゲアゲ状態で会場へと向かっていた。

『今日は穏和な感じで行けそう～ルルルル～』

時折周囲から、「この人大丈夫…？」と言う視線を向けられるが周りの目なんて気にしない気にしない。

スキップで道を進んでいると、目的の会場へと着いた。
中に入ると、丁度桃城くんが私の前の方を走っていた。何故かレギュラージャージを持ってたけど。

まぁいいか、と思い私も桃城くんの後を追った。
エントリー場所の所に着くと青学の皆もいた。

菊「おい桃！早くしろ！」

手「ウォーミングアップは出来たようだな」

越「暴れてやりましょうよ、桃先輩」

するとレギュラーの皆が桃城くんにそんな言葉をかけていた。
よく分からなかったが、取り敢えずその場のノリで私も乗っておいた。

『ドカーンと一発、かましてやろうよ』

我ながらこの場に合っているような台詞が言えた。

桃城くんは突然後ろから私が現れたことにびっくりしたのか目を見開いた。が、直ぐに戻り「うすっ！」と元気よく返事をしてくれた。

桃城くんも集合し、エントリー時間がギリギリだったけど無事エントリーすることが出来た。

そしてナチュラルに私もみんなの輪の中に入っている。気付いてる人はいなさそう。

越「で、普通に居るけど、遅刻ッスよね」

『いやバレてたんかい』

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