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横「………A、話さしてもらってええか?」
恵美があたしから離れて頷く
恵「あたしも、話したいことがあるの。いい?」
2人に部屋へ入ってもらって、横山先生の話から聞かせてもらう
横「ヒナに会うたんやって?大倉から聞いてんけど……それから、学校来られへんようなった、ゆうことでええんか?」
黙って、横山先生の質問に頷いた
横「………あいつ、ひどいことゆうたらしいな。俺も、大倉から聞いてびっくりしてん」
恵「マルちゃんも章ちゃんも、信じたくないみたいだったけど……実際、Aが学校来てないから……今はたつの言うことは嘘じゃないって思ってるみたい」
………うん
たつは………嘘なんかついてないよ
あたしのために、村上先生に怒鳴ってくれたんだもん
横「………A、無理なお願いかもしれへんけど……あいつの本心や思わんとって欲しいねん。今、こんなんゆうても、しんどい思うけど……」
A「…………」
横「…………俺も………信じられへんねん……」
……………横山先生も、辛い思いをしてるんだ
自分の担任の生徒を不登校にさせたのが、自分の信頼してた相手なんだから
………あたしだって、未だ信じられないし、本心であって欲しくないと思ってる
ひどいこと言われてるその時も、村上先生の目の奥
あたしへの想いの欠片は見えてたような気はしてるんだ
………すがりつきたいだけなのかもしれないけど
しょうがないよ
だって、まだこんなに好きなんだもん
横「…………学校は…まだ無理せんでええで?聞いたらA、ろくに食べてへんらしいやんか。生活のリズム戻ってからでええから、ただ、お母さんも心配してはるから、そのへんもちゃんと考えてな?」
A「………はい」
恵「学校、行きにくいとか、思わなくていいんだからね?クラスの子、みんな心配して待ってるから、ね?」
………恵美…
恵「………てか、あたしがほんとに限界なんだって!」
寂しくてしょうがないよ!
そう、笑って言う恵美に、つられて笑う
笑ったら、横山先生も少し笑ってくれて、恵美は、また少し涙を流して抱きついてくれた
恵「あ………それとね、A」
抱きついてた恵美が、そっと離れてあたしに言う
恵「村上先生とAが抱き合ってるとこ見たっていう生徒ね、わかったよ」
A「…………えっ!」
別館での決定的な場面
その日のうちに教頭に告げ口したのは…………
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作者名:C.O. | 作成日時:2018年6月13日 12時