塩顔イケメンとやっちゃった?!

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だけど、ケンは違った。





あたしの思いを裏切った。





ケンと久々に一緒に夕飯を食べられると思って





ケンの好きなビーフシチューを作ろうと思って





いつもより少しだけ高いお肉を買った。





楽しみだった。





ケンが喜ぶ顔を見たかった。





ただ、それだけ。





なのに、家に入ると赤いピンヒールが玄関にある。





友達なら、それで良かった。





中学の友達だとか、高校の同級生だとか、





やましいことがないなら、それでよかった。





友達でも、同級生でも、女なら嫌だとか、





あたしはそんな風にケンを縛らなかった。





写真家になりたい、





そう言うケンの夢を叶えてあげたかった。





あたしは男女の声のするリビングへ、





恐る恐る忍び寄りドアを開けた。





するとそこには、





ソファの上で女に跨(ﾏﾀｶﾞ)るケンの姿があった。





｢ 何してるの、｣





ケンと女はあたしの方を見て、目を丸くさせた。





女 ｢ 今日は大丈夫って言ったじゃん!! ｣





今日"は"ということは、相当前からだろうか、





ケンが女に手を出し始めたのは。





ケン ｢ A、違うから!! これはさ、｣





ケンは必死にあたしに弁解をする。





もうしないから。





そう言ってケンはあたしに頭を下げる。





冷静なあたしだったら、きっとケンを許していた。





たった1回なんだから、次は無いから。





そう自分に言い聞かせて2人を許していたと思う。





でも、ケンが今生活出来ているのはあたしのおかげ





そう思ってしまって、





気が付けばケンの頬を叩いていた。





暴力はよくない、





そう昔に教えられたはずだ。





それなのに、どうしてだろう。





あたしはスーパーの袋を床に置いて、





家を出て行った。





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