本人の知らぬ所で（side 幸村） ページ10
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俺が所属している立海大付属中の男子テニス部は、全国大会常連校として中学テニス界で名が知れている。公式の試合は勿論、練習試合や草試合であっても敗北を許さない。普段の部活動も厳しく、毎日ヘトヘトになるまで鍛え上げられている。そんな環境の中だが、俺は結構楽しんでいる。
「幸村、ちょっといいか?」
「先輩…なんでしょう?」
部室で帰り支度をしていると、3年の先輩が声をかけてきた。俺は1年のリーダー的役割を担っているので、連絡事項や1年の意見を確認する為に先輩から声が掛かる事が多い。今回呼ばれた理由は見当がついている。以前から度々話に挙がっていた内容だろう。
「この前入ったマネージャーなんだが、今日の部活が始まる前に辞めると言ってきた」
「そうですか…」
当たりだ。テニス部にはマネージャーがいない。本来マネージャーにお願いしたい仕事は、全て1年生が交代で行っている。ドリンク・タオルの用意、スコアの記入、ボール等の管理…やる事は山積みで、交代でやっているにしても練習時間が大幅に削られてしまう状態が続くのはよろしくない。
「ちなみに理由はなんて?」
「思ったより厳しかったからだとよ。これだからミーハーは困るぜ」
「中々続けてくれるマネージャーが見つかりませんね」
「自分から入るって言ったからには最後までやれっつの。って幸村に言っても仕方ねぇな。悪ぃ」
「いえ、これで5人目…愚痴を溢したくなる気持ちはわかりますよ」
今まで引き受けてくれた子は全員女子。男子が駄目というわけではないが、文武両道を掲げているこの学校で部活に所属してない生徒は少ない。この時点で探すのも一苦労だというのに、今までの子はテニス部員を近くで見たいというだけのミーハーばかり。今回のようにあまりの忙しさについていけないという子もいれば、想像と違うといって投げ出す子もいた。先輩の言うとおり、自分が引き受けた事は最後まで責任を持って欲しいと願うばかりだ。
「また暫くは1年にマネ業もやってもらう。頼めるか?」
「はい。…あ、そういえば柳がマネージャーを頼めそうな人を探してくれているみたいですよ」
「そうなのか?柳が選んでくれるっつーなら安心だな。あいつのデータは俺達も助けられてばっかだ」
柳の目星の人物はなんとなくついている。俺が想像している子だったら、かなり苦戦するだろう。俺も何か手伝えるかな?生憎柳は帰ってしまったから、今度聞いてみよう。
(次の展開が近付く)
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かるぴん(プロフ) - とっても面白くて一気に読みました。続きが気になりすぎて仕方ないです！お時間のあるときに更新してくださると嬉しいです。お体に気をつけてください。 (2021年2月22日 5時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
otohsun08050054(プロフ) - とっても面白かったです。続きが気になります。更新頑張って下さいね。 (2020年7月28日 10時) (レス) id: 736f999e12 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続きはまだですか？ (2020年2月13日 5時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
渡邊(プロフ) - 美空さん» コメントありがとうございます！夢主の事気に入っていただけて嬉しいです(´ｰ｀*)今後も楽しんでいただければ幸いです！ (2018年4月25日 7時) (レス) id: 2443de6131 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続編おめでとうございます！更新楽しみにしてます！夢主の性格好きです(^-^) (2018年4月24日 22時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡邊 | 作成日時：2018年2月6日 22時
