目星の彼女 ページ20
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「(今日のメニューは…2グループに分けた方が効率いいかな…)」
部活の時間になり、幸村は部室へ向かいながら手元の練習メニュー表に目を通す。1年生のリーダーである為、1年生の練習メニューは幸村に渡されるのだ。部室付近に来ると、扉の前に2人立っていて、どちらも扉に耳を傾けているような体勢でいた。丸井と仁王だ。
「2人共、どうしたんだい?」
「おぉっ⁉なんだ幸村くんか…驚かすなよ〜」
「驚かしたつもりはなかったんだけど…すまない。で、丸井も仁王も何をしているんだい？」
「しっ…静かにしんしゃい…」
真剣な表情の仁王は視線を扉から離さず、人差し指を立てて口元へと持っていく。丸井も仁王と同じ体勢に戻り、完全に幸村は置いてけぼりだ。幸村は益々何故この状況が出来上がったか興味が湧き、部室内の会話に耳を傾けた。
「…成る程。じゃあ目星はこの子か」
「はい。ですが先程も言ったとおり1年の中では、の話になるので…」
「充分。寧ろこっちとしては1年が入ってくれるとありがたいしな」
部室内には3年の先輩と柳が話していた。その内容は、はっきり主語が出てきた訳ではないのであくまで憶測にはなるが、幸村は大方検討が付いていた。
「これってもしかして…」
「あぁ…マネージャーの話だ」
「前から柳が候補を探してたのは知ってたけど、もう目星までつけてるなんて…仕事が早いな」
「どんな子なんだ?」
「テニス部に全く興味のない、寧ろこちらが興味をそそられる人物です」
「テニス部に興味がない女子なんて珍しいな」
「えぇ…中々貴重な人材です。ただ…」
「問題はマネージャーを承諾してくれるか…聞く限り手強そうだしな。それと今立候補してる1年の子をどうするかも考えねぇと…」
以前より悩まされていたマネージャー問題。今お試しでマネージャーをやっているのは1年の女子で、今までと同じミーハーだった。もうこれで何度目か…以前より記録が更新されていていい加減うんざりしていたところだ。
2人の会話を聞き、外の3人は誰の合図もなく互いに見合わせる。脳裏に浮かんだのは、こちらが話しかけると心底嫌そうな顔で答える彼女の姿。
「なぁ、目星の奴って…」
「多分丸井が予想してる子であってるよ」
「ま、今回の参謀はわかりやすかったしのぅ」
「あいつにマネージャー頼むとか無理じゃね?」
「でもなってくれたらやっと安定しそうじゃない？」
「プリッ」
(…っくしゅ!)
(何…この嫌な予感は)
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かるぴん(プロフ) - とっても面白くて一気に読みました。続きが気になりすぎて仕方ないです！お時間のあるときに更新してくださると嬉しいです。お体に気をつけてください。 (2021年2月22日 5時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
otohsun08050054(プロフ) - とっても面白かったです。続きが気になります。更新頑張って下さいね。 (2020年7月28日 10時) (レス) id: 736f999e12 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続きはまだですか？ (2020年2月13日 5時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
渡邊(プロフ) - 美空さん» コメントありがとうございます！夢主の事気に入っていただけて嬉しいです(´ｰ｀*)今後も楽しんでいただければ幸いです！ (2018年4月25日 7時) (レス) id: 2443de6131 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続編おめでとうございます！更新楽しみにしてます！夢主の性格好きです(^-^) (2018年4月24日 22時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡邊 | 作成日時：2018年2月6日 22時
