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声のする方へ顔を向ければ、表情のない端正な顔がこちらを見ていた。
体をそちらへ向けて聞く姿勢を表すときんとき様は複数枚の書類の束を手に取った。
kn「尋問を始めるよ」
『尋問、ですか』
kn「そう。Nakamuが完治するまで待ての一点張りだったから今まで放置してたあの件。
はぁ...普通こんなことあり得ないよ。刺客騒動の重要参考人に話を聞かないで1ヵ月半も野放しにするなんて。」
確かにその処置は寛大過ぎる。本来であれば目覚めてすぐに行われるはずなのに。
何も来ないな、と思ってはいたけどそういう事だったのね。
横目でNakamu様へ見やれば相変わらず暗い顔をしていた。
たった一人のメイドを気遣って捜査を保留にしておくなんて、トップに立つ人間がすることではない。
『お気遣いいただきありがとうございます。』
Nakamu様へ頭を下げる。彼は曖昧に笑うだけだった。
きっと私がなんと思ってるかもわかってるんだろう。私もそれ以上何か言おうとは思わなかった。
kn「話聞く前にお茶淹れてくれない？長くなると思うから君の分もね。」
『いえ、私は』
kn「いいから」
『...かしこまりました。』
一度退出し、お茶のセットを用意して戻る。
相変わらず空気は張り詰めていて重苦しい。ポットの中で揺れる水の音や、茶葉が擦れる音が鮮明に聞こえるほど、室内は静かだった。
来客用のソファへ移動したきんとき様、その隣にNakamu様、そしてきんとき様の対面に私が座り、それぞれの前にカップが置かれている。
ゆらりと揺らめく湯気の先、冷たい視線を向けるきんとき様と目が合った。
彼は徐に立ち上がったかと思ったら、ポケットから取り出した小さい透明な瓶の蓋を開けて、その中身をカップに全て入れた。私のカップに。
na「おい、なんだよそれ」
kn「ん？自白剤。A、これ飲んで。」
あっけらかんとした態度のきんとき様の返答を聞いたNakamu様は勢いよく立ち上がってその肩を思い切り掴む。
na「は？！お前、Aに危害は加えないって言っただろ！！」
声を荒げる彼に対して、きんとき様はじろりと視線だけを向ける。
kn「何も毒を入れてるわけじゃないんだからいいでしょ？早く終わらせるための保険だよ。保険。」
na「な...そんなん鼻から疑ってかかってるもんじゃん。」
kn「ちなみにだけど、これお前がよくやってた方法だからね」
大きなため息の後、きんとき様は吐き捨てるように告げた。
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そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 1から読んだら色々ボロが出てくるから読まなくて大丈夫です！笑笑ほんとに全ての内容を忘れたあたりで読み返すことをおすすめします！ (2022年7月8日 10時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 続編読みました！いいですね、良いですね！少し時間がなく一から読み直されないのが悔やまれますが、いつか読み直したいと思ってます！ (2022年7月6日 13時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読み過ぎですｗｗｗｗ何回読んでも変わらないですからｗ続編楽しみにしててくださいｗ (2022年7月2日 13時) (レス) id: 212d629fae (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 50ページの最後が凄く気になりすぎてとりあえず200話だけ2回読みました。ありがとうございます。もう一度1から読んできます！！ (2022年7月2日 12時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読んでいただいてありがとうございます！そしてお疲れ様です！これからも更新頑張りますのでまた見に来てください！！ (2022年6月24日 8時) (レス) @page45 id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2022年4月29日 23時
