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Broooock様と合わせていた視線を少し下げて手を伸ばす。
彼の腰に携えた剣を引き抜いて、彼の手に自分の手を上から覆いかぶせその両手を強引にグリップに縫い付けた。
きらりと光る鈍色の刃の向かう先は自分の首元。
『いつものように気に入らなければ殺せばいいんです。
平民一人死んだところでそれでも当たり前に朝日は昇って、あなたはいつも通りの生活が送れます。
それがあなたの治める国。そうでしょう？』
br「い.......いや。.........やだ、っ...........」
小刻みに震える手は私の力でも簡単に押さえつけられるほど弱々しい。
掠れる声で必死に抵抗しては浅く息を吸う。
『でもね。貴方は分かっていない。
民の命は無限ではない。国を回すのは人々であって決して
重い音を立てて絨毯に剣が転がる。
首から血が垂れるような感覚をそのままに作った笑みを残して最後に一言。
『あの人たちは最期まで気づけなかったこと。最悪の最期を迎える前に気付けるといいですね。』
いつの間にか手から離していた鞄を手に取り、今度こそドアノブに手をかけて
彼に一目もくれずに部屋を後にした。
部屋を出た途端、待機していた兵士と目が合ったが、そのまま目を逸らして大きな窓から日が差し込む明るい廊下を早歩きで歩き出した。
さて、ここからどうしようか。
まさか本当に殺されないとは思わなかった。
もっと傲慢な人だと思ってたからあっさり無礼者は消すかと思ってたけど
実際の彼の内側はもっと脆くて壊れそうだった。
『というより、もう壊れてるって言ってもいいかも』
どちらにしろ私の知ったことではない。死なないのであれば生きるしかない。
どうせこのままだと保って数年耐えるかって言うレベルの国だ。さっさと出た方がいい。
また一から資金を集めないといけないけれど。
『あ、そういえばこれ、まだ有効かな？』
過去に一度だけ出会った特徴的な語尾の外交官が脳裏に浮かんだ。
赤いトルコ帽を頭に乗せた糸目の彼が別れ際に置いていったグリーンの石がはまった小さな歯車。
首に下げたチェーンを引っ張りその歯車を掌に乗せた。
彼の話は非常に面白かった。彼の話す総統の話が面白かった。
彼のような聡明な人物が国をまとめる国はきっと間違えたりしない。
........そうと決まれば明日の朝にでも出発しないとな。
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そらと。(プロフ) - 天音さん» あら、それは運命ですかね、、、また見つけてくれてありがとうございます。頑張りますね！ (2022年3月4日 7時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - まだログインもしてなかったし、お気に入り登録とか知らなかった。そんな昔にみたお話...、のはずなのにまた見つけられた...？！このお話はおもいでの作品のうちの1つです。無理せず頑張ってくださいね！！！ (2022年3月3日 0時) (レス) @page9 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» フォローありがとうございます！！ (2021年11月17日 18時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
狛犬 - お手数かけてすみません！アカウント名は「狛犬 @nTdKEqUijhOcqHZ」です誤字ってたらすみません！ (2021年11月16日 18時) (レス) id: 0666cd5f1f (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» うーん、、、一応私のプロフにもHPの欄にURL載せてるのでそこから飛べなかったら私がお迎えに行きますのでユーザー名など教えて頂けると嬉しいです！ (2021年11月12日 17時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2021年9月20日 3時
