Episode042 ページ43
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Ｂ級ランク戦も二位という結果に終わり、Ａ級挑戦を数日後に控えた今日。私たち太刀川隊は、防衛任務に当たっていた。
「出水ー。そっちいった」
太刀川さん、出水と駆除に回る。ネイバーは一度に一、二匹しか出てこないし、いわゆる余裕というやつだった。
「アステロイド！」
相変わらず怖いくらいの出水の弾数に耐えきれず、ネイバーが倒れる。ボーダーに入る前に見たネイバーはあんなに怖かったのに、今となってはすっかり雑魚に見えてしまっていた。
「お疲……」
『ゲート発生、ゲート発生』
一匹倒すと、また新しいゲートがすぐ近くに開く。それでもまた仕事が増えるなあくらいにしか思わず、私はその黒い穴と向かい合った。……ん？
黒い穴……？黒い穴！
私は突然とあることを思い出して、ぴたりと固まったままゲートを見つめた。そうしている間にもネイバーが着地して、爪を振りかざしてくる。
「A、そっちだぞ」
「……」
「A！」
「っ！はい！」
太刀川さんの声と敵の姿に、はっと我に帰る。向かってきたネイバーを一太刀で斬って、そうするとネイバーは倒れて。閉じてしまった黒い穴を、いつまでも頭に思い浮かべていた。
「お前、なにぼーっとしてんだよ」
「……すみません」
黒い穴。それはまだ大規模侵攻が起こっていないとき、私が視たものと酷似していた。今思えば、あれはサイドエフェクトで視たものだったのだろう。何度も、夢にも出てきた。
「お前普段からそーいうとこあるけど、任務くらい集中しろよ」
「うっさい弾バカ」
行方不明になった親友がその前日に、黒い穴に入っていくのが視えたんだ。あのときは、夢かなにかと思ってたけど。あれ、どう考えてもゲートじゃん。
「なんで今まで気付かなかったんだろ……」
何度夢でその光景を見ても、それがゲートであることには全く気付かなかった。でも、あれは間違いなくゲート。だとすれば、親友はネイバーに連れられた？
「とりあえず、今日は任務完了だ」
「おいA、帰るぞ」
「えっ、あ、ごめん」
ぼーっとしたままの私の隣に出水がやって来て、私の顔を横目で見た。私は止まった足を動かして歩き出す。……ねえ、何度も夢に現れる、貴女。貴女はネイバーに連れ去られたから、行方不明になったの？そういえば、Ａ級隊員にはネイバーの世界に遠征する機会があるって……
「出水」
「ん？」
あっちで生きてるのかな。あいつ。
「絶対Ａ級上がろーね」
「え？おう……」
遠征であっちにいけば、会えるかもしれないから。
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亜桜(プロフ) - 百瀬さん» ご指摘ありがとうございます！固定夢主の名前を変換しそこねていたようで……大変失礼しました;;気付いたところから修正していきます。 (2023年1月5日 0時) (
レス) id: 8ae19fe800 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬 - 途中途中で名前が"紗雪"になってますよ〜！ (2023年1月3日 12時) (レス) @page47 id: 6aa4d6dc2c (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - 柊那さん» ありがとうございます(´;ω;`)修正多めのマイペース更新で申し訳ないですが頑張ります！！ (2018年5月18日 13時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
柊那 - 面白かったです！続き楽しみてしてます。更新頑張ってください( -`ω-)b (2018年5月18日 2時) (レス) id: 6886eff87c (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - 藤見日和さん» わざわざ有り難うございます！！わがままな作者で申し訳ないです（汗）必ず戻ってきます…！ (2016年11月24日 20時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2015年8月5日 16時
