【WT】ペーパー・ムーン【メモ帳】 (ページ50)

今日:29 hit、昨日:10 hit、合計:70,456 hit

　┗　5（＋追記）ページ50

sh「A」

頭に乗っていたシャークんの手に誘われるまま視線を向ければ、もうシャークんは目を閉じて、こめかみのあたりの髪にキスをした。
翡翠色の目が開いてパチッと視線がぶつかった途端、シャークんは赤くした顔を逸らす。

kn「ハイ、次俺でーす」

クレープの生地でもひっくり返すように前を向き直させられれば、ニッコリ笑ったきんときが待ち構えていた。

kn「そろそろ唇が物足りてないんじゃない？」

そう言って顎を指で引き寄せられ、迫るきんときの顔に思わず目をギュッと瞑る。
ちゅ、と降ってきたキスの着地点は、おでこだった。

『……！』

ぱくぱくとわななくのを楽しそうに眺めるきんときに文句を言う間もなく、両肩を掴んで向き合ったのはきりやん。

kr「……ッ A、その、えっと、……！」

『き、きりやん』

kr「アッ待って、ぶつけて怪我させたらアレだから」

顔を真っ赤にしてあきらかにテンパってるきりやんが眼鏡を外す。その金色の目を初めて直接見つめたときには、もう唇が視界に迫っていた。
どこにキスをされるか察して咄嗟に目を閉じれば、ちゅ、とまぶたに口付けが落ちる。
頬を撫でるきりやんの癖っ毛が離れておそるおそる目を開ければ、きりやんはもう眼鏡をかけ直していた。

kr「……この距離だと裸眼でもAのことハッキリ見えるから、そんな顔しないで。恥ずかしくて俺が死ぬ」

br「おやおや〜？スマさ〜ん？？？」

Broooockの煽るような呼びかけに、一歩引いて見ていたスマイルがため息をつく。

sm「お前らさぁ、あんまA困らせんな」

nk「とか言ってリタイアですかスマイルさん」

kn「それはそれで俺らはライバル減ってありがたいけど」

sm「……」

ムスッとしたスマイルが、ズカズカと目の前にやって来て膝をつく。
正直もう気持ちが追いついていない。頭は混乱しているし、人生でこんなに心臓が動いてることなんてきっと無かった。

忘れていたものはすっかり取り戻したというのに、まだ1人残ってるとばかりに、スマイルが手を取る。

sm「……その、ヒヨってるつもりじゃないけど。今はこれで許して」

それはヒヨってないよね、絶対。ずっと狙っていたよね？
片膝をついたスマイルがキスをしたのは、左手の薬指の付け根。

目が回りそうなほど溶けた頭にNakamuの手が乗って、6人全員が覗き込む。

nk「ね、恋する気になった？」

Need that magic,
for you belong to me

─────────
7/1 次つくりました