【WT】ペーパー・ムーン【メモ帳】 (ページ20)

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◇ keep you close. (br) ページ20

※このお話には英語とフランス語の会話文が登場しますが浅い知識しかない人が書いてます。雰囲気だけお楽しみください。

入学式前かなぁ。

クラス分け名簿の名前を見ても、幼稚園のときの記憶しかない僕はその中にAがいただなんて分からなかった。

それはAも同じ。まあひらがなの名前しか覚えてないんだからしょーがないよね。

まぁ、クラスで顔見れば一発だったけど。

それで僕とAはすぐに仲良くなって、超ハッピーな学校生活をおくりました。めでたしめでたし。

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　 keep you close.
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br「きんさんあのねぇ〜、僕幼稚園のとき一緒だった子と運命の再会しちゃった！きんさんにも紹介してあげる」

きんときがBroooockにそんな事を言われたのはつい昨日のこと。

なんでも、Broooockと同じ帰国子女枠の推薦入学で、Broooockと同じハーフで、Broooockはどうやらその子にメロメロもメロメロ。てかもう既に笑えるくらい溶けてる。

そんな前情報を聞かされたら気になるに決まってるでしょ。

モテるのに恋愛を避けてきたあのBroooockがついに特定の女の子へご執心なんて、いったいどんな子なんだろうという好奇心にきんときは負けた。

br「A〜」

顔をユルユルに溶かしたBroooockが、廊下を歩いてくる女の子を呼んで手を振る。
クラスで一番背が高いくらいの部類に入るBroooockが大声上げてブンブン手を振ったら、まぁ目立たないわけがない。

きんときは自分がBroooockとセットで周囲からの視線を集めていることに居心地の悪さを感じながら、Broooockに手を振り返して駆け寄ってくる女の子に目を向けた。

br「じゃーん、僕と幼稚園(ナーサリー)で一緒だったAちゃんで〜す」

『Aです、ブルークと同じ9組だよ』

br「Aも去年まで外国に居たんだって」

kn「へぇ、でも日本語うまいね」

『パーパは日本語しか喋らないからね〜』

目の前に友達のBroooockとAが並んできんときが初めに思ったのは。
美男美女って、並ぶとさらに近寄り難くなるんだなって事だった。

kn「俺のこともきんときでいいよ。よろしくね、A、……さん？」

『Aでいいよ』

kn「じゃあ、A」

笑顔で気圧されて、きんときは二言目から彼女を下の名前で呼び捨てすることが決まった。