トロフィー獲得：関係性 ページ41
.
「エスクード？！えっアステロイドでか！！グラスホッパーも使うじゃん何何！！ヒュース私の知らないとこで知らないことする何で！！」
ギャーギャーと楽しそうに観戦する彼女と共に見ていた出水は、玉狛の新入りであるヒュースとの関係性を仄めかす彼女に内心モヤモヤとしていた。
どうやらヒュースと彼女は親しい仲らしい。
玉狛に頻繁に出入りする彼女が玉狛に住むヒュースと仲良くなるのは当然なのかもしれないが、如何せん相手はヒュースだ。カナダ人設定を通しても周りから不審がられない程端整な顔立ちに、玉狛所属というだけあって実力も折り紙付きなのは先日のランク戦で分かったが、どうにもヒュースと彼女が恋人関係らしいという噂まで出回っているらしいのだ。
何せあの生駒が「小鍛冶ちゃんとってもイケメンな彼氏クンおってな」と、メソメソ出水と会話中の隠岐に容赦なく絡んでいたのだ。
嘘だろと思い太刀川に聞くも、太刀川も「小鍛冶の彼氏じゃなかったか？アイツ」と言い出す始末だ。あまりにも適当な返しも彼女がその事実を知るまでは無抵抗な暴力に過ぎない。
「……そんなに彼氏かっこいい？」
「は？彼氏？出水先輩の？」
「いやおれソッチじゃねーし。小鍛冶の彼氏、いるんじゃねーの？」
「なんだ……？彼氏いるんですか、私」
「えっいや、そのヒュースってやつ」
「違いますけど！？」
なんだ、よかった。出水の問題はあっという間に解決する。
「ヒュースは……私の弟子？みたいな」
「はぁ？弟子？どこが？」
「なんて言えばいいんだ……ヒュースが入隊するまでの期間私がヒュースの相手してずっと戦闘訓練してたから……弟子？わかんない……」
「……もしかして孤月使い始めたのって」
「いやこれは迅さんに言われ、て……あれ？もしかしてこのため？」
「上手くノせられたなぁ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1221人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：40 | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月26日 0時
