SAT.7 ページ7
「…………以上。解散」
通常待機の勤務が終わり、神山さんから簡単な訓示を受け、教場を出る。
夜間待機当番に当たっている分隊への引き継ぎは小隊長がする。そういうのに付き合う班長も中にはおるが、俺はしない。面倒なことには一切係わらない主義や。
「流星」
「はい」
こいつがいまや俺のバディ。食事中でも移動中でも、常に俺の左横におる。教場に入ってもしばらくは俺の隣を離れんし、勤務が終わってもシャワー室前までついてくる。
そして、それを不思議と邪魔に思わない自分がおる。
「この後予定あるん?」
「いえ、ありません」
「じゃあ付き合えや」
俺は小さく「背負い投げ」の動作をしてみせた。待機の日は、別の何かで体を動かさないとムシャクシャしてまう。
「………ボクシングっすか」
流星は彫りの深い彫刻のように整った顔立ちをしている。誰がどう見てもイケメンの部類や。
「あほか、柔道や」
「あ、すんません………付き合います」
少々抜けとるが、先に述べたとおり腕前は確かやで。
「流星は何段?」
「二段です。班長は?」
「俺は帯なしや。せやけど強いから遠慮せんといてな」
「うっす」
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作者名:そら | 作成日時:2021年2月28日 9時