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生活安全課.33…side you ページ33

私は柔剣道場の奥の布団部屋から毛布だけを借りてきて、移動指揮車両のベンチシートに横たわった。






重岡さん…………大丈夫かな………






無限のパワー。野生動物並みの瞬発力。目的を達成するまで止まらない突進力。そして、あの眼差し。




早く、会いたい………








あんなに強い重岡さんだもん。今もどこかで無事に過ごしているよね









心許ない願いを胸に、今は眠りにつこうと試みる。





そのとき、ふと目を開いたときに、何か動くものを感じた。見覚えのあるハーフコートの背中が、駐車場出口に向かっていくところだった。








あれは、えっと………神山さん?





体を真っ直ぐに起こし、ちゃんと目で追ってみる。間違いない。あれはSAT第一小隊長の神山警部補だ。でもなんでこんな時間に一人で駐車場で、何をしていたのだろう。





私は起き上がり、こっそり指揮車を抜け出した。




通路を見渡すと、神山さんの背中がちょうど階段室に消えるところだった。急いで追い掛ける。




徐々に距離を詰め、あと十メートルくらいというところで私はあることに気づいた。



神山さんの背中が、なんだか変だった。何か背負っているのか、コートの中に妙な盛り上がりが見てとれる。

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作者名:そら | 作成日時:2021年2月28日 9時

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