検索窓
今日:4 hit、昨日:28 hit、合計:19,159 hit

SAT.31 ページ31

「おいこら。これ離せや」



「はい、いいですよ。なんて言うわけがないでしょうよ、班長さんよ〜」



「チッ」






俺はあれから総理とは別行動にさせられ、ここがどこかもわからん場所の一角に、またも繋がれてしもた。




歌舞伎町内の古びた空きビル……といったとこやろか。俺を監視しとるのは、いまは三上のひとりだけやった。








生憎、二度も同じ手を喰らうアホやないんでね、俺は靴の中に忍ばせておいた器具を使って、三上にバレへんように縄を切る。



 



「おまえらの目的はなんや」



「えー?なんだっけなー。西尾さんの革命ってとこですかね〜」


 
「総理はどこへやった」



「さぁ〜、俺は細かいことわかんないんすよ」





それが本当だとしたら、コイツはただの駒っちゅうことやな





__ザザッ、









よし。切れた。






俺はタックルを切るのと同じ動作で左足を引き、素早く三上の背後に回った。






「え、ちょっ、はっ!?」






動きながら引き抜いたP9Sを、三上のこめかみに突きつける。





「西尾のとこに連れてけ」



「あんた、いつの間に……」






三上は理解が追いついてへんようやった。




三上の肩の後ろで引き鉄を引く。軽い破裂音。閃光の瞬間だけは目を逸らす。熱い硝煙が自分の頬にもかかる。






「んぐっ………」



「もう一度言うで。俺を西尾んとこに連れてけや」

生活安全課.32…side you→←生活安全課.30…side you



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
212人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:そら | 作成日時:2021年2月28日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。