守りたいモノ�� ページ15
「おっらァ！！」
またもや中原は拳を石川にぶつけようとするが、
石川は避ける。
中原は自分の身体を軽くし、
直ぐに体制を整え、二発目を打ち込む。
それも華麗に避ける石川は、笑みを浮かべていた。
中原は舌打ちをする。
「…俺のスピードについてこれる奴が居るなんてな」
「くくく…、そんなのじゃ私には当たりませんよ」
「らしいなァ…。
だったら」
そう云って、中原は異能を発動させ、
周りの家具を浮かせた。
「…これは如何だ！！」
浮いた家具が、一気に石川目掛けて飛んでいく。
「！」
石川は一つ一つ避けていたが、
同時に飛んできた家具を見て目を見開く。
ﾄﾞｶﾞｧﾝ________
木屑が舞い上がる。
(当たった…か？)
中原は戦闘態勢でその木屑を見ていた。
ゆらり、と動く影。
(いや……違う)
その影は、一つだけでは無かった。
「！……おいおい、マジかよ」
中原は笑みを浮かべながらも、
冷や汗が流れていた。
影が動く。
ﾄﾞｻｯ_______
音と同時に何かを落とされた。
それは…………二人の男だった。
その二人は、既に息をしていない。
「人を操って、盾にしたのか…？」
「ふふ…彼らの役目を果たしてあげたのですよ」
石川はパンパンと手を払う。
…まるで汚いものを触ったみたいに。
「…彼らは私の従者です。
私に忠誠を誓った従者…
ならば、私の為に死ぬのは本望でしょう」
くつくつと妖しく笑う石川。
そして、パン…と１回、手を叩いた。
「…さて、そろそろこの御遊びも終わりにして
黒蝶を迎えに行ってあげなければ」
「あァ？」
「…誰かさんに毒された所為で
また躾直しをしなければなりません」
そう云って、石川は着物から
そして、その小刀に血を塗りつけ そっと離すと
中原に目掛けて飛んでいった。
「！操れるのは人間だけじゃ無いってか」
中原は異能で小刀を床に叩きつけようとするが、
操られた小刀は止まらない。
中原は咄嗟に自分の小刀を取り出す。
ｷｨﾝ________
金属のぶつかる音。
両者とも一歩も動かない。
そんな中、石川は口を開く。
「________中原中也、貴方は黒蝶の事を何も知らない」
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レタス - とても読みやすい小説でした。ありがとうございました！ (11月5日 10時) (
レス) @page29 id: 56b8d7e8d6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - とても物語の世界に引き込まれる感覚で、最初から一気に読んでしまいました。本当に面白かったです！中也と夢主ちゃんとの関係性もドキドキして読むのが楽しかったです。この作品を見つけられて本当に良かった☺️ (7月9日 22時) (レス) @page30 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
meme - 中也さんと夢主の関係がとても良くて感動しました。文才ありますね。すごいです。 (2021年9月5日 18時) (レス) id: 8a122b7869 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - とても感動しました泣 (2021年4月6日 19時) (レス) id: 0eb527936d (このIDを非表示/違反報告)
しま - 今まで読んだ中で一番深いと思ったお話でした。すごく読みやすかったです！ (2020年7月23日 19時) (レス) id: 2d44a29385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花翠 | 作成日時：2018年3月18日 20時
