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1.別れ ページ2

「御用改めである、真選組だァ!!」


突撃でお馴染みの上司の声と共に影から飛びだす。


なぜ毎度そんなに大きな声を出すのだろうか、うるさいなぁと心の中で毒を吐くのが癖になってしまったのは、紛れもなく副長、土方十四郎のせいだ。


きっと私の口が悪くなってしまったのも、副長への不満を心の中で吐き散らしているからだと思う。


確かに、彼の仕事に対する責任感や熱意は好ましいものだ。それは尊敬に値する。しかし、私が不満を抱いているのはそれとは関係なく、彼の食べる犬の餌のことである。あんなもんみたら食欲失せるわ、とか。


なんてことを考えているが、実際はそんな呑気に考え事をしている場合ではない。今は敵地真っ只中、そんな気を抜いている暇はない訳で。


「幕府の犬め、うぉおおおおお!」


案の定。馬鹿みたいに叫びながら敵が向かってくる。それを斬る、斬る、斬る。
愛刀を握りこみ、一人、また一人と走りざまに斬っていく。


でもやはりただの攘夷浪士。骨のあるやつが一人もいない。もっと強いやつと戦いたいと思うのは、私が実は戦闘好き、ということと関係しているのだろうか。こんなのでは、私の血も沸き立たない…と文句を垂れる。


一通り敵を斬り終わったところで、指示を仰ぐため、副長の方へと向き直る。


そして目を見張る。攘夷浪士の残当が副長に襲いかかろうとしていたのだ。


「副長!!」


咄嗟に駆け出して斬り込むが、こいつは不幸にも頭が切れるやつだったようで、私が来るのを予測していたのか素早くしゃがみ私の足を斬る。


そこで、振り返った副長が攘夷浪士を斬る。無事倒すことができたようだ。どうやら、副長に怪我はない。


しかし、足を斬られバランスを崩した私。
待っていたのは地面でも人の温もりでもなく、崖下だった。


「おい!Aッ!」


咄嗟に差し伸べられた手を握ろうとするも、惜しくも届かず。落ちていく。


降下しながら思う。え、こんな所に崖なんてあったの?なんでそもそもこんな所で戦ってたの?私まじで死ぬかも。てか、意外と冷静だな、私…。


__意識を失う直前、視界の隅に見えたものは、真紅の傘と、見覚えのある派手な色の髪だった。

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愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます。頑張ってください (2019年12月23日 1時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!Twitterにもこちらにも感想を下さるなんて…!!更新頑張ります! (2019年8月16日 20時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - Twitterでのとあるふぉです!飽さんの小説最高でした、、神威かっこいい、、!!応援してます!これからも頑張ってください! (2019年8月16日 18時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ツナを食す夢猫さん» ありがとう…!!しっかりなんて…(∩_∩) 本当に適当に読んでくれて構わないからね! (2019年8月16日 16時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
ツナを食す夢猫(プロフ) - 飽さんこんにちは()飽ちゃんの文をしっかり読むことは少ないから小説を読めるのが凄く嬉しいです!更新頑張ってね!! (2019年8月16日 9時) (レス) id: fb2e15c792 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月11日 18時

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