【wrwrd】別校舎のアルビノ少女【実況者】

客人 ページ23

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俺には毎日…と言っても平日だけだが仕事がある。初めのうちは、この学校に入った大きな理由となった図書館に馴染む為に始めた事だった。

元々本を読むことが好きで、学校の見学へ来た時大きな図書館に目を奪われ誘われるように中へ入るとたくさんの珍しい本達に心を奪われた。
仕事をする事は苦では無く、寧ろ楽しいものだった。

しかし1ヶ月か2ヶ月だっただろうか、何ヶ月か経った後おずおずと両扉の片方を開け入ってきた白い少女と出会ってから図書館の仕事に楽しさが幾つも増したのだ。

彼女の話は楽しい事や面白い事が多く、聞いてる側も悪い気分にはならない話ばかりだ。


会って間もない頃は見た目について聞いてはいけないものかと思っていたが、彼女の話の断片を組み合わせていくとそうでもなかったらしく、お互いに余所余所しさが消えてきた頃に聞いてみた。

するとやはり何も特別な事はなかったようでサラリと『あ、やっと聞いてくれた。生まれつきでね〜！』なんてニコニコ顔で簡単に答えてくれてしまった。
『エーミールって気を遣ってるのか分からないけど｢とても気になります｣って目を向けながら一向に聞いてこないんだもん。』
…俺の心の内は自身の目によってバレていたらしい。


そんなこんなで、仲良くなり彼女は頻繁に図書館へ来てくれるようになった。
図書館という事もありなかなか大きな声で会話をすることはできないが、元々人気の少ない図書館の更に人が少ない朝なら普段くらいの声で話しても問題は無い。

というような話をしたら毎朝と言っていいほど訪れてくるようになった。


懐かしい事を思い出していると古びた両扉の片方がギィと音を立てて開きいつもの客人が現れる。

少し今日はからかってやろうと思って丁寧な言葉で挨拶をすると相手も口調を変えて返してきた。
やはりいつも通りの方が落ち着くな、なんて思いながらも丁寧な会話を続けると相手の方が先に居心地が悪くなったらしく砕けた話し方へ変わった。

今日も俺の学校生活は白い彼女との挨拶から始まるのだ。

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