彼等は 12 ページ14
ﾊﾞﾘｨｨﾝ!!
朝休み。教室の椅子がほとんど埋まってきた頃、それは起こった
窓ガラスが割れる音が、廊下に響く
廊下に出てみれば、野球部の玉が硝子片の中に転がっていた
はぁ…と頭を抱える
さて、どうするか
取り敢えずは誰が打ったボールなのかを確認して、それから先生に報告
バタバタと数人が駆け足でこちらに向かってくる
「うおマジじゃん！！どうすんだよ！！」
「は、はぁ？！俺のせいだって言いたいのかよ！！」
「お前が打ったんだろ？！」
「俺だけの責任じゃねぇだろ！！」
バッド片手に言い争いを始める男子二人
正直どっちでも良い
どっちでも良いが、事情を説明してもらわないことには話が進まない
「なぁ、これどうすんの？」
「分かんない。でも片付けた方が良くない？」
徐々にEクラスの人達が話始めた
「…あ、良いこと思い付いた。おいE組。お前らにありがたい使命をやる」
その場の全員、嫌な予感がした
「俺らの代わりに、これをやったと言え」
―――最悪だ
「さぁさぁ、誰が代わりになってくれんの？え？」
ガンッとバッドを床に叩き付ける
その音に、ビクッと体が反応した
…怖い
完全に怯えきった人達は、お前行けよとか野球部の奴が行くべきだろと、他人に押し付け合う
そして選ばれたのは、野球部の、
気が弱くて、運動も出来ないけど、それを克服しようと、野球部に入ったらしい
彼は、私なんかとは比べ物になら無いくらい、努力家だ
そんな彼の努力を、間違った事にはしたくない
騒ぎを聞き付けた先生が、数人やって来た
二人の男の子が、彼を先生の前まで押し出す
先生「なんだこれはっ！古城！！お前がやったのか？！」
古城「ひっ…」
…周りはこの光景を、面白そうに見ている
貴「…私がやりました。私が、イライラして野球のボールを窓に投げつけました」
古城「ぇ…？」
先生「お前か汐田！！お前は何度問題を起こしたら気が済む！！どうせならもっと派手な問題にしろ！！」
遠回しに、私が邪魔物だから、退学にさせたい、と言っている
こんなの、慣れっこだ
私の貴重な一時間は、お説教によって潰れた
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trap(プロフ) - 麗音さん» わざわざコメントありがとうございます！そう言ってもらえると凄く嬉しいです！更新頑張ります！ (2018年9月15日 21時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
麗音 - え…好きです…好きです(語彙力)面白いです、更新応援しております！ (2018年9月15日 21時) (レス) id: 27af552c6a (このIDを非表示/違反報告)
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