第41話 ページ44
*レイ side*
レイ「あの……すみません」
声をかけると、見張りの兵士はハッとしてこちらを向いた。
兵士「申し訳ありませんが、女王陛下がいらっしゃるまで動かないでいただきたい」
レイ「あ……すみません。あの…準備に時間がかかるようでしたら、先にチーノ先輩…王子に、会わせていただきたいのですが……」
チーノ先輩の名前を出した途端、兵士の顔が微かに曇った気がした。
兵士「そ、それは……」
疑念が浮かんだその次の瞬間、兵士の首筋に鋭い刃が音も無く当てられた。
兵士「ひっ……！」
レイ「ト……トントンさん!?」
その剣の持ち主は、いつになく険しい顔をしたトントンさんで。
ト「おう、一般兵。お前……何か知っとるな？」
オ「できれば、手ぇ出さんうちに答えてほしいめう〜♪」
グ「素直に吐いた方が身のためだゾ？ うちの外交官は、拷問も得意としていてな」
三人から威圧的に脅され、兵士は震える声でこう告げた。
兵士「じょ、女王陛下は…───王子を人質に、我々国を屈服させる…と……」
なっ……。
ト「はぇ〜……どうやら、前情報以上に性根の腐った女らしいな、この国の女王サマは」
グ「それで、チーノと女王は今どこに？」
兵士「お、王子は…地下牢に……。恐らく今頃、女王も……」
地下牢……私が入れられていた、あそこか。
レイ「地下牢の場所はわかります。行きましょう！」
ト「そうやな……。グルさんとオスマンは、念のため残っとってくれ」
グ「ああ、わかった」
オ「はよ行き。手遅れになるで」
二人に向かって力強く頷き、私はトントンさんと共に駆け出した。
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空文 晴霧(プロフ) - suzurei/鈴玲さん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
suzurei/鈴玲 - 更新頑張ってください…！応援してます！ (2020年3月30日 12時) (レス) id: 54995dabe3 (このIDを非表示/違反報告)
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