第19話 ページ21
*チーノ side*
レイの前を去ったその足で自室に直行し、深く息をつく。
アカン……今日一日、普通に楽しく過ごしてしまった。
やっぱり、彼女と居ると……自分がスパイだという事実を忘れてしまう。
チ「あーあ……今日送れる情報、何かあったっけ」
適当に、街の様子でも報告しとくか……と思いつき、いつものようにパソコンを開く。
すると、ちょうどそのタイミングで通信が入った。
例のごとく、ペンダントを開けて通信機を取り出し、応答する。
チ「……今日は何やねん。これから、今日の分の情報送ろうと＿＿＿」
カーラ『───かわいい後輩とのデートは楽しかった？ チーノ』
通信が繋がるなり告げられたその一言に、ドクンと心臓が跳ねる。
チ「な、んで……」
カーラ『私を見くびらんといてぇな。貴方だけじゃ大変や思て、ちゃーんと人間を送り込んでるんやで？』
居たのか、街に…
カーラ『随分楽しそうにしよったらしいけど……もちろん、全部演技やんなぁ？』
チ「あ……当たり前やろ。俺が嘘つくの得意なん、あんたが一番知っとるやんけ」
カーラ『フフッ、そうやったなぁ……。そんな嘘つきの貴方に、一つお願いがあるんよ』
この女の言う“お願い”の拒否権など、俺には無い。
そんな事……物心ついた時から、よくわかっている。
カーラ『そのかわいい後輩さん……レイ、やったっけ？
───私の元に、連れてきてくれへん？』
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空文 晴霧(プロフ) - suzurei/鈴玲さん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
suzurei/鈴玲 - 更新頑張ってください…！応援してます！ (2020年3月30日 12時) (レス) id: 54995dabe3 (このIDを非表示/違反報告)
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