心が１９個 ページ20
kn「卒業までに、って…」
『もうさ、覚悟が決まっちゃってね。涙なんて枯れちゃって、感情なんてなくなってね』
前までのAの面影はなく、虚ろな表情でうつむく誰かが居た。
疲れ切った表情で、俺の名前を呼ぶ声にも威勢はなくなっていた。
『はい。これ…今週と来週と再来週の、花。』
kn「ありがと…」
『あのさ、この後公園行ってくれる？』
断るなんてことできなくて、ただ黙って頷いた。
---
『もう私、ここにも上れないんだ…』
いつの日か、ジャングルジムに上って二人で泣いた場所。
星を見つめて、今後のことについて二人で話した。
kn「登れなくたって、話はできるから…」
『そうだね…私、シッマと一緒にまだ居たかった。合格した大学に行って勉強して、結婚して
普通の人生送りたかったなぁ。』
その一言はAの心の一言で、俺はどうも泣きそうなそんな気持ちになった。
『高校も、シッマと一緒に卒業したかった。』
Aの声は震えていて、気が付けば泣いていた。
『あれ…涙は枯れたはずなのになぁ…』
kn「涙が流れるんやったら心はあるんや。心をなくすなんてAにはできへんよ」
『シッマ…やっぱり私…』
kn「大丈夫や。Aを幸せにしたるから」
『ほんと？』
澄んだ瞳でじっと見つめられる。
kn「ほんまや。嘘は…つかへん」
『さいごくらいは…幸せでいたいからね。お願いシッマ。』
きっと、Aの言うさいごは…俺の思う最後じゃなくて最期なんだって、思った。
微笑んだ顔が作ってるみたいに見えて…ズキンと胸に痛みが走った。
kn「ごめんな…A。ごめんなッ…」
『やめてよ…シッマまで泣かないで…悲しいのがもっと悲しくなっちゃうじゃん…』
kn「俺、毎日毎日…Aが死んだら、っていうのを考えてしまって…
金曜日、病院に行かんつもりやった。会ったら…きっと泣いてまうから…
少しだけ、Aのことを忘れようって、部活に行ってん。」
『そう、だよね…私も、シッマに会ったら覚悟を決めてても、生きたいって思っちゃうから』
また、胸に痛みが走る。
『だからね…シッマ。』
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ぜろ(プロフ) - クロノスさん» うわん…ありがとうございます。クズシマちょっと笑っちゃいましたｗ (2020年1月24日 14時) (
レス) id: 245f42d98f (このIDを非表示/違反報告)
クロノス - よかったですわ マジで （タイトルのとこのコネシマ の英語『クズシマ』と読んだなんて言えない、、） (2020年1月12日 4時) (レス) id: 25a024680a (このIDを非表示/違反報告)
ぜろ(プロフ) - 無色さん» コメントありがとうございますぅうう( ;∀;)二人ともＥＮＤ１では幸せな…はず！です(´・ω・) (2019年12月15日 17時) (レス) id: 245f42d98f (このIDを非表示/違反報告)
無色 - すごいいい話でした！軽く泣きかけました(￣▽￣;)二人とも幸せになっているといいな（´・ω・｀） (2019年12月13日 15時) (レス) id: 3580e498d4 (このIDを非表示/違反報告)
ぜろ(プロフ) - 美希さん» このお話のシッマさん、過去には心あったっていう設定なんです！ここから少しずつタイトルの意味、分かっていくので！！！！楽しみにしていてください！美希さん、コメントありがとうございます！ (2019年2月7日 14時) (レス) id: aa0aa3566b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぜろ | 作成日時：2018年11月4日 22時
