10age ページ27
さらに4年の月日が経ち、Aは10歳になった。
もう勉強も訓練も大分いい所まで進み、幹部の皆から褒められている
外国語を教えているマンちゃんの話によると、既に3ヶ国語をペラペラ話せるようになったらしい
………え、何者なのうちの娘。
訓練の方に関しては、やはり性別と年齢のハンデがある為かこれといってずば抜けた強さは無かった。
それでも同年代と比べれば圧倒的に運動神経は良いし、下手したらそこら辺の新米兵よりは強いだろう。
そして今、僕は初めてAと2人で城下町に来た。
たまに乳母と城下町には来ていたようだが、僕と来るのは初めて。
トン氏が「たまにはAと出かけてこい」と、仕事を全て引き受けてくれたのだ。
…珍しい事もあるんだな、と思いながらありがたくその通りにさせてもらった。
とりあえず、新しい服でも買ってやろうと思い服屋に来た…訳だが。
「ほらA、何色の生地がいいんや？」
店員さんに色とりどりの生地を見せられるも、僕の後ろに隠れて出てこないA。
どうやらAは重度の人見知りに育ったらしい
「せやなぁ…どうしよう」
何色が好きかも分からなければ、どの服を選んで良いのか分からない。
かといってAが何か言葉を発する様子もない…
既に営業スマイルから苦笑いへと変わった店員さん。
これ以上相手してもらうのも申し訳ないので、適当に似合いそうな服を持ってきてもらうことにした。
「ちゃんと人前で話せるようにならなあかんよ？」
店員さんを待つ間、椅子に座ってAにそう声をかける。
Aは、「分かってるもん」と言ってそっぽを向いてしまった
…もしかして、これが反抗期とかいうやつか…？
悶々と頭を悩ませていると、店員さんが1着のワンピースを持って戻ってきた。
「こちらなんていかがでしょうか？お嬢様の青藍の髪によく映えますよ」
「ほぉ、中々ええやん。」
店員さんが持ってきたのは、紺色をベースとして白の模様が入ったシンプルなワンピース。
そんなに派手でもなく、かといって大人しすぎる訳でもないAに良く似合う物だった。
「どうや？A」
Aにワンピースを見せると、目をキラキラさせてコクコク頷く。
気に入ったようだ
「ならこれいただくわ」
「ありがとうございます！」
値段を確認すると、僕のスーツより０が1つ多い。
……まぁたまにはええやろ。そう思うことにしよう
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すみれいん(プロフ) - 読み返すと先の内容がわかっているため涙が出ます。違う、そうじゃない、違うんや…とつ 呟きながら読ませていただいてます！ (2020年10月3日 21時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - 涙が凄い出てくる....ヤバイ、とっても良い作品でした。 (2020年3月10日 14時) (レス) id: a5ab59d983 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - あっ......ちょっとさっきの文章だめでしたかね...？すみません (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - た。感動しました！ありがとうございます！ (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - え..何この物語凄い...！！最後のこの話終わってないやんけっ！！やべぇ！！ってなった時、心が射抜かれた感じでめっさ衝撃的でした！！...あと、私事ですが「金を運んでんの馬なんじゃね？？いやそれは無いか....っえ！？馬じゃん」ってなってすっごく喜んでしまいまし (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音羽リン
| 作成日時：2019年12月21日 11時
