◆彼女の処遇 ページ25
「どういうことや、シャオロン」
「そのまんまや、公用語で話したら公用語で返すし、ω語で話したらω語で返して来るんやけど」
「まあ当たり前やろな」
「公用語で話してω語で返す、みたいな事が出来ひんらしい」
「なんでや？どっちも話せるんやろ？」
「区別がつかない言うとった。全部同じに話してるように聞こえるらしい」
「そしたら、今何語で話しとるんかわからんっちゅーことか？」
「たぶんそうやと思う」
「これまた厄介やな」
「それも調査する必要がある、頼むゾ」
この国は元々どこかの国の派生という訳ではなく、革命派リーダーのグルッペンと彼が集めた幹部たちで作り上げられた比較的新しい国である。
それゆえ、幹部の出身国はバラバラだ。グルッペンの今は亡き祖国の言語をそのまま使いω語として使っている。
ちなみに国の場所もグルッペンの祖国があった廃国をそのままω国の領土とした。
ということで、幹部は話せる言語が皆バラバラだ。
ω語と公用語は全員が読み書きできるが、それ以外でわかる言葉を持つ者も多い。
とくにオスマンとエーミールはそれ以外で数ヶ国語使いこなせる。
「手始めにコネシマ、お前や」
「なんや、σ語かいな」
コネシマは元々σ国の王族の家系だ。
詳しいことは今は割愛する。またいつか。
「話者が多い言語だからな。話せるかどうか見てきてくれ」
「話せるだけでいいんか」
「ああ、それだけでいい。読み書きはエーミールに担当してもらう」
「わかりました、参考資料を集めます」
「うむ、他の奴らも協力してもらうからな」
「「「はい/おう」」」
コネシマが席をたち地下牢に、それに続いてひとらんらんも出ていった。
私も失礼しますね、とエーミールも席をたった。書庫にでも行くのだろう。
「さて、シャオロン。あったことを話せ」
「うん、分かっとる」
あの闇底の森で何があったのか。
彼女の家で何があったのか。
いったいどんな話をしたのか。
全てを話し終わったあと、口を開いたのはオスマンだった。
「彼女の供述と一致しとる」
「そうか」
「それなら！もう地下牢から出してもええやろ！」
「それは無理や」
「なんでやねん」
ダン、と机を叩いて立ち上がるシャオロン。車椅子に戻れとしんぺい神に怒られ渋々座るが、彼女が地下牢に入っていることが気に食わないらしい。
「彼女はまだ嘘ついとんねん」
淡々とオスマンは続ける。
「どこの国の人間で、なんであの森にきたか。それを頑なに喋らん」
「怪しいな」
「やから、兄さんが帰ってくるまでは地下牢から出せへん」
「くそ…」
「隔離病室じゃだめなん？」
そう言ったのは軍医しんぺい神だった。
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ーーー - 好きです (3月13日 4時) (
レス) @page35 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - 楽しい作品ありがとうございます！続きも楽しみにしてます。 (2023年3月27日 10時) (レス) id: 26248b9bea (このIDを非表示/違反報告)
なな - お米様抱っこ好きですw (2022年10月15日 21時) (レス) @page28 id: 7cadbb1f0e (このIDを非表示/違反報告)
スンドゥブ左衛門(プロフ) - 無名さんさん» お返事遅くなりました。どちらに掲載したのか等をお教えいただけるのでしたら、是非お願い致します。ﾂｲｯﾀとかでご連絡頂けると助かります。 (2022年8月7日 8時) (レス) id: 2b12ea7bfc (このIDを非表示/違反報告)
無名さん - 失礼します！僕今、おすすめの作品を紹介していて、作者様のお名前と作品を出してもよろしいですか！？こちらの作品僕大好きでして…ぜひ紹介したいんです！ (2022年8月6日 11時) (レス) @page35 id: ea8e66f22c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スンドゥブ左衛門 | 作成日時：2022年6月14日 15時
