贈物 ページ37
北人side
北人「Aさ、それ毎日着けてるよね」
小洒落た居酒屋の個室に2人
グラスを支えるAの細い小指で輝く
メンバー間でも物議を醸していた例のピンキーリング
「可愛いでしょ」
北人「うん、似合ってる」
「壱馬くんから初めて貰ったアクセなんでお気に入りなんです」
今の録音して壱馬に聞かせてやりたいくらいには可愛い
「見て、これは北人くんから貰ったやつ」
そう言いながらシャツの襟を下げるA
綺麗なデコルテに映えるピンクゴールドのネックレス
一昨年あたりの誕生日に、確かに俺が贈ったプレゼント
異性にジュエリーを贈ったのは正直これが初めてだった
北人「普段着けてるとこ1回も見たことないけど」
「嘘だ、私に興味がないから気が付かないだけですよ」
興味ない女にネックレスプレゼントする程馬鹿じゃないから
そんな言葉はまだ胸の内に秘めておくことにして
グラスに残っていた酒を飲み干すと一気に体が火照ってくる
北人「なんか今日は限界まで酔いたい気分」
「じゃあウーロンハイ1杯で十分ですね」
北人「嘗めてる?そこまで弱くないもん」
「……あ、私ハイボールダブル追加で」
北人「じゃあ俺も」
普段ハイボールなんて飲まない俺の発言に
メニューから顔を上げ、口を全開にして見つめてくる
「せめてシングルにしておきましょ」
北人「気使ってもらわなくて結構」
なんて勢い任せに強がってみたはいいものの、
北人「……むり、吐きそ、」
「だから言ったのに」
北人「なんで止めてくんなかったの」
「気持ちよさそうだったから」
大人しくサワーにでもしておけばよかった
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作者名:u | 作成日時:2021年9月4日 16時