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「これこれ」
そう言って聖夜君が差し出したのは青い表紙の本だった。
右上には金色の文字で交換日記と書かれている。
「これが僕の家にあった交換日記」
「青い表紙なんだ」
「えっ？Aも青色じゃないの？」
「ううん私は赤色、ほら」
そう言って私もカバンから交換日記を差し出した。
「本当だ真っ赤」
「なんで色違うんだろうね？」
「さぁ？」
しばらく2人で考え込む。
「でもそれ以前になんでこの日記が自分の家にあったかっていう事の方が不思議じゃない？」
「確かにそれは思う」
また2人で考え込む。
でも、結局答えは出なかった。
「不思議な事もあるもんだね」
「っていうか不思議すぎて未だに本当なのか分からないんだけど」
「それ僕も同じ」
しばらく目があって、それから2人で笑い合った。
やっぱり聖夜君の笑顔は本当に好き。
悪い感情なんてこれっぽっちも抱えて無さそう。
『私、聖夜君だったら信じられるかも』
今更だけど私そう思った。
「どうしたの？」
「えっ？どうもしてないけど」
「そう？なんかぼーっとしてる気がしたんだけど考え過ぎだったかなごめんごめん」
そう言って、チラッと時計に目をやると聖夜君は赤色の交換日記を私に返した。
「もう塾に行かないといけない時間なんだ」
「そうなんだ」
私は交換日記を受け取りながら返事をする。
「外まで送るよ行こう」
「うん」
私達はゴミやらなんやらを片付けるとショッピングモールを後にした。
・
・
・
「じゃあ、気を付けてね。」
「あっ、うん」
ショッピングモールの前で会話を交わす。
「とっても楽しかったよ」
「私もとっても楽しかったです」
私がそう返した瞬間聖夜君の口角が少し上がった。
「何？」
「言ったじゃん、敬語使ったら罰ゲームねって」
「あっ……」
そうだった。
私今、 楽しかったです って言っちゃったよね
「ば、罰ゲームって何？」
「そうだなぁ？」
聖夜君はしばらく考えてから、私の方に向き直ると
「では、失礼して」
そう言って、私の頬に
キスをした。
「えっ……」
「……また、逢えるよね」
聖夜君は後ろを向きながら喋ってるから表情はうかがえない。
でも、私の顔も見られる心配がないから、逆に幸運だった。
だって、きっと私の頬は真っ赤っかだから。
「……うん」
私が一言そう発し見えないけれど頷くと、
「ありがとう」
聖夜君はそう言って、私と聖夜君との距離は徐々に遠くなっていった。
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まありな(プロフ) - わさびさん» レス遅れてすみません（汗）コメントありがとうございます！次回作も読みたいと言って下さってとっても嬉しいです(^^)次回作ももしかしたらファンタジー系になるかも？と考えているまありなです。これからもよろしくお願いします！ (2018年6月17日 16時) (
レス) id: 861ad6280a (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 完結しましたね！おめでとうございます！とっっても面白かったです(^-^)ファンタジー系の恋愛物語…珍しい設定なので引き込まれちゃいました！まありなさんのストーリーまだまだ読みたいので次も楽しみにしてます！ (2018年6月17日 6時) (レス) id: ce8d2a8d7d (このIDを非表示/違反報告)
まありな(プロフ) - 鏡夜＊スカーレットさん» ありがとうございます！最高だなんてそんな……まだまだです（笑）語彙力もおかしな文章を放り込んだりしてしまうのでもっと精進しないとなんて思います。これからも楽しんでいただける作品を作っていきたいと思っているのでよろしくお願いします！ (2018年6月16日 16時) (レス) id: 861ad6280a (このIDを非表示/違反報告)
鏡夜＊スカーレット(プロフ) - 完結おめでとうございます！なんか……最高でした(語彙力)次作も楽しみにしてます。 (2018年6月16日 16時) (レス) id: dd46af3844 (このIDを非表示/違反報告)
まありな(プロフ) - 否さん» 大変長らくお待たせいたしました。先ほど一話分更新させて頂きましたのでご覧になって頂けたらと思います。これからもよろしくお願いします！ (2018年6月13日 20時) (レス) id: 69e2d78fba (このIDを非表示/違反報告)
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