▼引越しといえば ページ29
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『へぇ、シルク君とマサイ君引っ越したんだ』
motoki「そうそう」
バレンタインから数日後の朝食、魁が振ってきた話題は引越しの話だった
そういえば先日家に行ったときマサイ君宅の家具が減ってるなとは思ったけども。
同じマンションに住むってすごいよね
撮影の兼ね合いとかもあるんだろうけども。
やっぱりグループってなると色々あるんだろうな〜
motoki「引越しって聞くとさ、俺らがひとり暮らし始めた時のこと思い出すんだよな〜」
『あーわかる。てか何回目だよって話だけど巻き込んじゃってごめんね』
motoki「あれは巻き込まれたっていうより、いいタイミングだっただけだよ」
それは2年前の晩夏のこと。
とっくに今の店で働いて3年目の時、店長から店の近くに引っ越してこないかと提案を受けた
当時は実家から自転車で通っていたんだけど、
練習とかすると帰りが遅くなるっていうのもあって店長やナオさんが心配してくれていた
とはいえ両親からしたら女の子が1人暮らしなんて危ない!という考えがあって
じゃあどうしようか?通勤方法を変えようか?なんて話も上がっていた
で、その時にウチの母親が魁のママに相談したらしい
そしたら丁度同じ時に、魁もひとり暮らしを考えているとの話を聞いたそう
『まさか魁も考えてるなんて思わなかったよ。しかもあの時全然会ってなかったよね』
motoki「だね〜。今じゃ考えられない」
『ね〜。家決めるときも店長が大家やってるからっていって此処紹介してくれたけど本当によかったの?』
motoki「むしろ此処が条件良すぎた位なんだよな〜」
『それはわかる』
motoki「偶然だけどさ、俺めっちゃ感謝してるんだよ」
箸を置いて真剣な眼差しで見つめる
ああもうやめてよ、無駄にかっこいいんだからさ
motoki「またAの隣に住んでるし、昔みたいに馬鹿やれるしさ
Fischer'sでいるときも楽しいんだけど、でも俺にはAも居てくれなきゃって思った」
『そっか、それは私もだよ』
正直多忙で魁に会えなかった時、もう私には店長とナオさんしかいないんだと思っていた
けれど引越し話を嫌がらず受けてくれて、今こうやって一緒にいてくれる彼には感謝してるし
私には魁が居てくれなきゃ困るんだ
motoki「今度新居に一緒に遊びに行こうね」
『いいね!引越しそば手打ちで持っていこ』
motoki「一緒に打つ?」
『そうしよ!』
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作者名:Z1GSY x他1人 | 作成日時:2019年6月28日 20時