５ あだなみたいなもの ページ7
あの日から、数日後____。
まだ陽射しが強い中、みんな、サッカーの練習に取り組んでいた。
サッカーのうまい子に教えてもらいながら、みんなでわいわい楽しくしてる。
ただひとつ、変わったこと____
「コロナ、パス！」
「うん！」
そう、名前。
でも、あだ名みたいな感じ。たまに本名で呼んじゃって、笑いあう。
ちなみに、私は『コロナ』。なんだかころころ転がっていきそう……。
でもまあ、それなりに気にいってる。
サッカーの練習だって、ものすごくがんばってる。____つもり。
特別うまいわけじゃないので、人一倍練習しなきゃな、と思ってる。
サッカーは好きだけど、ゴールはなかなか決まらないし、というかまず、ＦＷは性格からして向いてなさそう。
ＦＷといえばやっぱり……
例えば、あっちの木陰で練習してる、風介____改め、ガゼルとか。
なにかと器用で努力家なグランとか。
今、私の練習に付き合ってくれてる、デザームとか。
あと、晴矢____バーンとか。
みんな、ずっとうまくなっていく……。
「コロナー！」
「あ、はーい！」
デザームが蹴ったボールをとって、ドリブルで少し上がり、ガードのうすいクララにパス。
「クララ！」
私も強くならなきゃ。
〜〜〜〜〜〜
その一週間後、みんなの顔から笑顔が消え始めた。
お父さんからの通知があったからだ。
２週間後のテストで、私たちは４チームに振り分けられるらしい。
お父さんに褒めてほしくて、
もっと役に立ちたくて、
認めてほしくて、
みんな、死に物狂いで練習する。
きびしい練習の後の夕食の時間、私はウルビダの隣に座った。
「ねえ、コロナ」
「うん？」
ウルビダが、カレーをスプーンですくいながら言った。
「コロナは、サッカー好き？」
「え？ 上手かどうかは別にして、だけど……好きだよ」
突拍子もないことを聞かれ、きょとんとなる。
「どうかしたの、ウルビダ？」
「ううん、ごめん。なんでもないわ」
「え、」
ウルビダはカレーに向き直り、ぱくつきはじめた。
心臓が嫌に運動している。
「食べないのか？」
向かいの席にいたネッパーに言われて、ようやく我に返った。
「あ、うん。食べるよ。あげないからね」
「人の心読むなよなー」
「君の顔を読んだだけだよ、ネッパー」
心の中でネッパーにお礼を言いつつ、私はスプーンを持つ手に力を込めた。
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阿津(プロフ) - †びた†さん» あたたかいお言葉、ありがとうございます！力が出そうです。これからも更新は遅いと思いますが、頑張って仕上げていきます。 (2017年3月7日 23時) (
レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
†びた† - ゆっくり自分のペースでやっていただいておkですよ｡待ってます! (2016年8月6日 15時) (レス) id: eb2164e30c (このIDを非表示/違反報告)
阿津(プロフ) - ルミナさん» 遅くなってしまってすみません。わわー、コメントなどなど嬉しいです！ありがとうございます(･∀･*) (2014年11月28日 22時) (レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
ルミナ(プロフ) - 設定が好きです。なんか、面白い設定だな〜っと よければ私の小説も^^ (2014年11月14日 0時) (レス) id: 96405fb6db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿津 | 作成日時：2014年6月17日 21時
