【イナゴ】狼と桜LBX【ダン戦W】

第28話 ページ31

ドン！ドン！


『うぁあ！！
熱い！熱いよぉ！！』


燃え盛る炎…
その中でLBXと戦う桜夜と輝夜…
そしてその2人の背中で震えている、左目に火傷を負った幼いヒルヨ。


『埒が明かねぇな…』


『だが、まだ死ぬわけにはいかねぇだろ…
お義母さんも死んじまったし…
誰がヒルの面倒見るってんだ…』


“ゲホッ、ゲホッ”っと咳き込みながら
ヒルヨの頭を撫でる輝夜。


『あにうえ、あねうえ…』


『ハッだらしねぇな、
もう咳き込んでやがんの…！

それじゃあ
海道の思惑通りになっちまうぜ？』


『俺はもうそこまで弱い男じゃねぇよ…

ヒル』


『！』


『これは“管理戦争”
この戦争を管理しているやつの名は海道義光だ。

そいつには、着いて行くなよ…！
いいな？』


『は、はい…』


『よし…』


輝夜はしっかり頷いたヒルヨに笑顔を向け
その小さな身体を持ち上げる。


『？あにうえ…？』


『…兄さんたちに
よろしく伝えといてくれよ、
元気でな、ヒル』


『！？
きゃあああ！？』


ヒルヨは輝夜により投げ飛ばされ
外へと投げ出される…

そして見えたのは
燃える我が家…

そして鬼の形相で
ヒルヨを見ている様子だった…


『出たぞ！
桜蓮の娘だ！』


『！？』


『よくも由緒ある桜蓮家を…！』


『いや…

やめっ！
いやぁああ！！』

第29話→←第27話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す