9 ページ9
.
｢私としたことが
あなたを着替えさせるのを
すっかり忘れていました。｣
｢え？おれは別にこのままでかまわねーけど？｣
｢あなたが構わずとも我々が構うのです。
先ほどのJの様に…｣
｢でもうまくごまかしてたじゃん？｣
｢さて、本当に誤魔化せたかどうか…
あの男はなかなかに
抜け目のない男ですから…｣
｢ふーん…｣
｢Jは、強大な力を誇る我が国の軍を統べる者です。
そして軍の中にはJに傾倒して
JをマスターJと呼び慕うグループも存在するのです。
その者達は自らをMJ団と呼び
まさにJの親衛隊の様な存在なのです。｣
｢MJ団……｣
……なんだ？
やっぱココって、ふざけてんのか？
｢そして、実はJはサトシ王子に次ぐ
王位継承権の持ち主でもあります。｣
｢へぇー……って？｣
｢…つまり、王子がいなくなり
ご病弱の王に万一のことがあった暁には…｣
｢…には？｣
｢Jが王位に就くのです。｣
｢お〜！なるほど！！
そーゆーことか！｣
｢…おわかりいただけましたか？｣
｢つまり、あれだろ？
Jが王様になるには王子がジャマ者ってことだろ？｣
｢よくできました。｣
ショウがにっこり微笑んだ。
……な〜んかさぁ
さっきから、ちょいちょい気になってんだけど
こいつのこーゆーとこ
ちょっとカンにさわる。
なんてゆーか、上から目線てゆーの？…
｢…どうかなさいましたか？｣
｢別にぃ〜…｣
そっか…
みんな姿カタチはそっくりだけど
性格までそっくりってわけじゃないみたいだ。
おれもそうらしいけど……
あ、じゃあ…じゃあ、あいつは？
あいつは、どうなんだろう？
早く会ってみたいような
会いたくないような……
しかも、女の子……か。
ま、どっちでもあんま変わんねーような気はするけどな。
なーんて思ってたんだよね、この時のおれ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
