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｢……うぉっ！なんだここ？！スゲエ！｣
見たこともないハイテクロックをいくつも解除して
たどり着いたとこは
360度ぐるっと丸く何かを映す壁に囲まれてて
なんだかよく分からない機械が置いてある部屋だった。
｢なんだこれ？すげぇな…｣
｢ここは、この城の最深部に位置する極秘研究機関の一部…
そしてあれが、空間転移装置『FS3104』です。｣
｢くうかんてん…？何それ？
つーか、えふえすさんいちぜろよんて…
ナニ？なんかの冗談？
お前やっぱふざけてんだろ！？
こんな立派なセットまで作りやがって。｣
｢いえ、冗談ではありませんよ。
現に、今ここにいるあなたは、きっとこれによって
この世界へと連れてこられたのですから。｣
｢…この、世界…？
ナニいって…｣
｢そして、あなたの代わりにサトシ王子が
あなたの元いた世界に送られているはずです。｣
｢ウソ、だろ？
なんだよ元の世界って…｣
自分に起きてることがまだ信じられないでいるおれに
ニセ翔くんは大真面目な顔でうなずいてみせた。
｢…マジかよ？！…でも、なんで？｣
｢………原因はわかりません。
これから専門チームを召集し調査させてみないことには
確かなことは言えませんが…
たぶんシステムの誤作動が原因ではないかと…｣
｢誤作動って…｣
｢チームによる調査と並行して
一刻も早くサトシ王子の行方を突き止め
あなたと入れ替わっていただかなくては。
ただその間、あなたには王子の身代わりになっていただくことに…｣
｢ちょっ、ちょっと待ってよ！
おれ、無理だって！
そんな王子の身代わりとかできっこねーし！｣
｢そうですか…
では、この場所の秘密を知られてしまった以上
あなたをこのままにしてはおけません。
お気の毒ですが…｣
｢…お、お気の毒ですが…？｣
そういうといきなり腰の剣を抜き
おれの首に突き立てた。
｢この場で死んでいただきます。｣
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