ｺｸﾌｸ ページ4
/your side/
いつも蒼弥くんからデートに誘ってくれるのだけれど、行くところは決まってオシャレなカフェとか人気のお洋服屋さんとか街中を歩くことが多くて…
これが不満ってわけじゃなくて、私はもっと、こう…
テーマパーク！とか、観光地巡り！とかをしてみたいからそろそろ新しいことをしたい、そう思って私から計画を立てて今日は蒼弥くんをデートに誘ったんだ。
蒼弥:お待たせしました！
A:ぴったりだね！行こっか
蒼弥:ど、どこにですか…？
A:それはお楽しみだよ？さぁ、出発！
いつも全部蒼弥くんがエスコートしてくれるところを私が先陣切って歩いてるから少し困惑したように私の後ろをトコトコとついてくる
蒼弥:そういえば行き先全然教えてくれないし、Aさんからデートに誘うなんて初めてですよね？！
A:うん、初めてだよ。新鮮でしょ？
蒼弥:それはそうですけど…行きたいとこあったなら教えて欲しかったですよ
A:違うよ〜あのね、行きたいところっていうか、行って欲しいところがあるの
そう、今日はね蒼弥くんの苦手を克服させたくて計画したデートなんだから。
まず一つ目は、高いところ。
苦手って言ってるのをむりやり押し切ってしまうのはちょっと申し訳ないというか、可哀想なのは十分承知なんだけどね
一緒だったら乗り越えられるかなって、年上彼女らしくなりたくて思いついたのがこれだったから仕方ない
A:着いた！ここ登ろっか
蒼弥:へ？の、登るって展望台に？
A:そうに決まってるじゃん！前に一緒に来たいって言ってなかった？
蒼弥:言いましたけど、登りたいとまでは…
A:せっかく来たから展望台行って写真撮ろ？すっごく綺麗なんだって！
さっさと前を行くとぎゅっと服の裾を掴まれてキューブレーキがかかるかのように止まる私
蒼弥:ちょっと、俺が高いところ怖いっていうの知ってますよね？
A:うん、でも落っこちるわけじゃないし景色見るだけだもん大丈夫！
蒼弥くんの手を引いて順調に登ってやっとついた展望台。床が透明で下を見ると浮いてるみたいなそんな感覚で面白くて写真を撮ろうとすると
ぎゅっと左半身に重みがかかる
蒼弥:えっ…こんなの聞いてないですって、床が…？え？？！
普段外じゃ「公共の場ですから」とかなんとか言ってこんなにくっついてこないくせに笑
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作者名：ようぴょん** | 作成日時：2018年2月17日 3時
