ﾀﾞﾒﾅｶﾝｹｲﾃﾞﾓ ページ11
soya side
学級委員をやったり生徒会会長をやったり部長をしたり活動的な俺だけど、人一倍神経を使ってすぐお腹が痛くなってしまう。
高校に上がってすぐの頃、家庭環境が悪くなって体調崩したり精神的に病んで学校になんとか来れても具合悪くなって保健室に行くことが多くなったんだ。
そんな時に全部全部優しく包んでくれたのは
保健の先生のA
まだ若くて年もそんなに離れてなくて、
友達までとはいかないけどすごく近い距離でいられて、おかげで保健室に通う回数も少しずつ減らせてこれた
けどやっぱりお腹が痛くなるのは癖のようになかなか直らなくて、受験生になってからは成績とか試験とか負担が増えて度々保健室に足を運ぶ
蒼弥: A先生、休んでいいですか？
A: ベッド空いてるから横なっていいよ
毛布をお腹に巻いてベッドにうずくまってると
A: ホットレモン飲む？
蒼弥: 先生の手作りのですか？
A:嫌なら全然いいけど、ちょうどできあがったしどうかなって
蒼弥: 嫌なわけないじゃないですか、飲みたいです
他の生徒には絶対しないこと俺にはしてくれる。
色々あって俺のこと一番知って受け止めてくれてるからなのか。
俺がどんなにわがまま言っても甘えても怒らないで寄り添ってくれるから、
気づけば好きになってたよ
先生としてじゃなくて、女性として。
A: はい、蒼弥くん。熱いから気をつけてね
蒼弥: 冷まして欲しいです、飲みやすいくらいに
A: 本当わがままなんだから...
呆れながらもふーっふーって息をかけて、まだ熱いかなあなんて言いながら冷ましてくれるその姿に心臓を忙しくさせる俺
こうして俺もA先生に甘えきって、抱きついたりするのに何とも思ってくれないのかな、生徒としか思ってないのかなってふと考えると苦しくなるけど、好きになってしまったからその感情は止まることを知らない
蒼弥: 美味しかったです、また作ってくれたら嬉しいですね
A: 元気なってきたみたいだね、次の授業の準備しておくんだよ
ふわり、と頭を撫でてくれる華奢で綺麗な手
俺のことを優しく包んでくれる手
きっと先生と生徒なんて関係がなければ
すぐに近づけたのに
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作者名：ようぴょん** | 作成日時：2018年2月17日 3時
