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○6 ページ7

side亜嵐

いつから?

いつからだ?



涼太は大きくなったとは言え、まだ4歳。

体調が悪くても上手く伝えられない。

いや、涼太のことだから我慢してた可能性だってある。






なんで気付いてやれなかった?









亜「涼太、ちょっと冷たいよ」

とりあえず冷蔵庫から冷えピタを取り出し、苦しそうに荒い呼吸を繰り返す涼太のおでこに貼る。




涼「んっ……はぁっ、はぁっ、」

亜「辛いねぇ、ちょっと待ってね」


返事がないとはわかりつつ、声をかけずにはいられなくて。


体温計を取り出して測ってみると。

亜「38.2度」



明らかな高熱。

なのに、なんで今まで気付いてやれなかった?

なんで倒れるまで気付いてやれなかった?



亜「病院行こうな」


そう声をかけて抱き上げてから、双子を寝かせていることに気付く。




チビたちは病院嫌いだから連れて行けば大号泣するのが目に見えている。

だけど、俺しかいないのだから置いて行くわけにもいかない。

だからといって、涼太を病院に連れていかないなんて案は論外。




亜「よし」



双子には我慢してもらう。

ここまで涼太に我慢させてしまって、そのうえまだ涼太に我慢させるわけにはいかない。

そもそも俺が双子に気を取られすぎたのが原因。





亜「たしかこの辺に全部片付けたような…」


倉庫に行って、もう使うことはないだろうと片付けた抱っこ紐を探す。




亜「あったあった。涼太、抱っこするよ」


あいにく高校生の俺は、車なんて運転できない。

仕方なく歩きで連れて行くんだけど、涼太は歩かせられないから抱っこ紐で抱っこする。








亜「隼、玲於、起きて」


昼寝をしているところ悪いけれど、もう起こすしかない。


隼「んぅ…」

玲「やぁっ…」


グズってなかなか起き上がろうとしない双子。


亜「ごめん、お願いだから起きて?」



申し訳ない気持ちでいっぱいだけど、今は涼太を早く楽にしてあげたくて。




抱っこしているから涼太と触れている体の前部分は、とにかく熱い。

それだけ、涼太の体温が高いということ。

熱が上がってる。





玲「んんっ……りょた、くん?」

薄ら目を開いた玲於の小さな呟きに。

隼「んー?りょた、くっ?」

"涼太" という名前に反応した双子。




玲「りょたくん、あちち?」

隼「りょたくん、ちんどい?」


そして涼太を見て、不安そうに瞳を揺らす。




亜「そう、涼太あちちでしんどいの。だから、2人ともちょっと頑張れる?」

○7→←○5



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りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*)続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 3時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年2月20日 22時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - そらさん» いえいえです! (2021年2月20日 22時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - ジェネハウスがジェネハウス#1になってる(*^-^*)続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月20日 3時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 書いていただきありがとうございます! (2021年2月19日 23時) (レス) id: d773789e6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年2月1日 22時

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