ジェネハウス。#1 (ページ2)

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sideメンディー

ジリジリとうるさく鳴り響く目覚まし時計を手探りで止める。

メ「んっ…なんじっ、？」

時計の時刻を見ようとゆっくり体を起こしたところで。

ガチャッ！

突然部屋のドアがノックもなしに開き、真顔の龍友が。

龍「メンくん、そろそろ遅刻やで」

メ「はぁっ！？」

ズカズカと部屋に入ってきた龍友が目の前に掲げた時計は、もう7時を過ぎていた。

バタバタとベッドから飛び出て階段を駆け下りる。

龍「あー、もうっ！バタバタ降りるな！」

背後で龍友の叫び声が聞こえる。

メ「おぉ、裕太も亜嵐もおはよう！」

慌ててリビングに入ると、すでに亜嵐と裕太が食卓で朝食をとっていた。

メ「裕太は仕事だけど、亜嵐も早いね」

思わずポロっと零した一言で、亜嵐は一気に目を見開いて立ち上がりそうな勢いで口を開いた。

亜「だから朝練だって！まじで何回言えばメンくんはわかるわけ！？」

裕「何回言ってもメンくんは無理。せやからそんなイライラしやんとき」

亜「ん、そっか」

言わなきゃ良かった。と思いつつ、裕太のおかげで静まってくれたんだけど。

裕太のもフォローしてるようでしていないよね。

亜「ちょ、もう行くわ！」

どうやら今日は亜嵐も時間ギリギリだったらしく、慌ただしく家を出て行った。

リビングが静かになるのと入れ違いで、騒がしくなるのは階段と廊下。

バタバタとした足音はないものの、ギャーギャー騒がしい声が聞こえてくる。

そしてしばらくして、リビングのドアが開いたと思えば。

隼「っと、ぉあーよ！」

玲「おぁよ！」

舌ったらずで、上手く言葉になってないけれど元気な "おはよう" が聞こえてくる。

メ「おはよう。隼、玲於」

裕「おはようさん」

小さな双子の弟たち。

毎朝どっちが先にリビングに入っておはようと言うか、競っているらしく。

双子だからこそ先に行って甘えなきゃ、なんて考えが自然と埋め込まれているようで。

見事に甘え上手な甘えん坊の双子の出来上がり。

そして少し間が空いて。

涼「ぉあよー」

またまた舌ったらずで可愛らしい挨拶が聞こえてくる。

メ「おはよう、涼太」

裕「おはようさん」

まだまだ手のかかる時期だけど、涼太はお兄ちゃんをやりたいお年頃。

涼「はぁと、あー」

隼「あーと！」

涼「りぇおも！」

玲「あーと！」

可愛らしい３人の朝ごはんの始まりです。