10.二日酔い ページ10
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カーテンの間から差し込む光に目を覚まし、時間を確認するといつの間にかもうお昼だった。
私は昨日ビールを1杯飲んだだけで二日酔いの症状は全くないが、アルコール耐性のないキムジュンギュはきっと今頃動くことも出来ずに倒れ込んでいるだろう。
ということは…
「今日は自由だ…」
久しぶりにひとりで何をしようか。
そんなことを考え、ルンルン気分で顔を洗っているとインターホンの呼び出し音が鳴った。
まさか…違うよね
私が立ち尽くしている間にオートロックの暗証番号を解除して入ってきたのは、今にも死にそうな顔をしたジュンギュだった。
足をふらつかせている彼を見て、いったいどうやってここまで来たんだろうと考える。
ジュンギュ「ラインしたのになんで返信しないの…」
「ごめん…気づかなかった」
ジュンギュ「気持ち悪い……しじみスープ作って」
「気持ち悪いのになんでここまで来たのよ」
ジュンギュ「いいから……死にそう……」
床に倒れ込むジュンギュを見て、情けない気持ちになった。
新入生のイケメントークに花を咲かせている間、下戸のジュンギュがらしくもなくビールを飲み干すなんていったい誰が想像しただろう。
ジュンギュ「Aのせいだよ…」
「え?」
ジュンギュ「Aが国文学科の新入生に夢中になるから…」
うーん。
彼は何かあると直ぐに私のせいにする節がある。
そんなに自分以外のイケメンは受け付けられないのだろうか。
ジュンギュ「Aがそんなに常識ないとは思わなかった…ほんの数ヶ月前まで未成年だった奴に手を出そうとするなんて」
そう言ったジュンギュは頭が痛いのか、額を手で押えながら這いつくばって机の近くまで移動してきた。
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扇子(プロフ) - みさん» いえいえ!こちらこそ読んでいただきありがとうございます!これからも更新頑張りますね☺️ (2022年6月26日 1時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
み - 更新してくださりありがとうございます! (2022年6月25日 0時) (レス) @page47 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - ゆゆさん» わ!ありがとうございます!!嬉しいです☺️ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - おもしろすぎて最高です! (2022年6月3日 1時) (レス) @page41 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - みつきさん» わ〜!!ありがとうございます!!嬉しいです☺️これからも楽しんでいただけるように頑張りますね!! (2022年6月2日 22時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:扇子 | 作成日時:2022年5月19日 18時