樹に沼恋 (ページ3)

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あたしと樹は同じ会社で

あたしは雑誌コーディネーター

樹はコールセンター

部署は違えど会社何棟もあり
休憩場所は同じ所にある

だからいつも暇な時はお昼もいっしょ

樹の態度は何パターンもある

1！友達やあたし、親への態度
いつもの樹です

2！家からでた時の態度
こわいよ〜
誰も近寄るな！って感じ

3！会社での態度
2よりもっとこわい！
もうずっとひとりの世界に入り込んでる

前にあたしが膝カックンしたら舌打ちされたの！
けどあたしだって気付いた途端
すっごい優しい顔に戻るんだww

会社では男の人とも仲良くしてる気配ないから
心配になる

・

今日も部屋に閉じこもろうとする

閉められまい！と思って咄嗟に手を入れたら

『…………ｯ』

樹「ばか…………ごめん……」

挟んでしまった手を摩ってくれる

泣きそうな顔で謝ってくる

樹「大人しくしててな」

今日は入れてくれた
やっぱり優しいんだ

「ハルちゃんおつかれ〜」

「どしたの、急に」

「確かに
俺はね、音楽関係かな」

『(何の話してるの?)』※()コソッと話してます

樹質問攻めされてる

「違うけど
音源つくる人みたいな」

「むずくね、そんなん伝えるの」

「ハルちゃんは何してるひと」

「お返しということで」

「別に恥ずかしくないっしょ
フリーター居ないと社会回んないし
芸人だってミュージシャンだって
最初は何者でもないフリーターから始まるのが大半だろ」

「まぁやりたいことって自然にできてる事だしね
なんか絞り出してよ」

「なんで」

「顔を知らないから話せる事もあるでしょ」

「なんちゃって
お悩み解決コーナー!!だから、これ」

『(何言ってんの笑)』

わしゃわしゃわしゃ

『(え、なに)』

いきなり頭を撫でられた

「ペンネーム
SpringBeautyさん
就活してたけどやめちゃった
さぁ続きをどうぞ」

「ゲームしてる時は俺が励ましてあげる」

「リアルじゃないからいいんだよ
リアルだと色々関係性とか人間色々めんどい事多いし
ないんだよ俺らには、しがらみが」

じゃあ、あたし振られたの？