僕らを繋ぐ13の弦

第34話 ページ34

〜夏祭り当日〜

『先輩、お待たせしました！』
浦｢あ、浴衣なんだ｣
『はい、母が浴衣で行けと言うので…』
浦｢そうなんだ、…か、かわいいよ、似合ってる｣
『ありがとうございます！』
浦｢じゃあ行こうか、歩くの速かったら遠慮なく言ってね｣


浦｢結構人多いな〜、A大丈夫？その…手、繋ぐ？｣
『大丈夫です！それに、デートだと思われるかもしれないですから』
浦｢……そうだな、じゃあどこから回る？｣
『私わたあめ食べたいです！』
浦｢わたあめいいね！俺も食べようかな！｣

『美味しかった〜、次どうします？』

…告白、しよう

浦｢A、あのさ、俺…｣
ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾊﾟﾝﾎﾟﾝ
《まもなく、中央広場にて、大抽選会を行います》
ｶﾞﾔｶﾞﾔｶﾞﾔｶﾞﾔ

浦｢っ…、人通りが多くなってきたな、A、移動しよ…A？｣

さっきまで目の前にいたはずのAは、いなくなっていた

浦｢人混みに流された…？早く探さないと……！｣



どうしよう、人混みから抜けられない…どこまで流されたのかな……

ｸﾞｲｯ
真｢Aちゃんこっち｣
宙｢だ、大丈夫？｣
『真咲くん、宙くん！』
真｢浦正先輩とはぐれた？｣
『うん、先輩も探してるかも』
真｢下手に動くより来てもらう方がいいと思う、先輩に連絡しておくね｣
『ありがとう！』
宙｢……｣
真｢宙くん、チャンスだよ｣
宙｢でも…｣
真｢後悔、するかもよ｣
宙｢…！！｣
『どうしたの？』
宙｢あの…Aちゃん！｣
『宙くん？』
宙｢僕は、Aちゃんが……好き、です………｣
『えっ……』
宙｢いつも、笑顔で、僕が失敗したら励ましてくれて、ずっと、好きでした｣
『宙くん…』
宙｢返事はいいです、Aちゃんが僕に恋心が無いことは分かってるので…｣
『…私、恋愛とかよく分からないけど、箏曲部のみんなは大好きだし、私の大事な人だと思ってる、もちろん宙くんも』
宙｢…うん｣
『だから、これからも、100年後でも、私の大事な友達でいてください』
宙｢…ありがとう｣

浦｢Aっ！！｣
『あっ、浦正先輩…ってなんでみんなが……！？』
虎｢浦正がAとはぐれたって言うからみんなで探してたんだ｣
健｢まさか真咲と宙と一緒におるとは…｣
来｢箏曲部全員揃いましたね！｣
光｢そういえばここって確か花火がよく見える隠れスポットですよ！｣
浦｢…じゃあここでみんなで花火観るか！｣
全｢はい！｣

第35話→←第33話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す