登場人物の設定 ページ9
これまでは設定の固め方について紹介してきましたが、お次は注意点です。
これはアレです、全てを否定するわけではないのでご了承ください。
何に注意しなくてはならないのかというと、矛盾と現実味です。
まずは矛盾。例えばこんな設定があるとします。
A:〇〇国の姫。Bと一緒に育てられた。いつか国の外に出ることを夢見ている。
B:〇〇国の騎士。Aに忠誠を誓っている。
C:××国の騎士。生まれも育ちも××国。幼い頃、××国の王宮に挨拶に来たAに一目惚れした。
こちら、どこに矛盾があるか、もうお分かりですね。
Aの設定は、「いつか国の外に出ることを夢見ている。」つまり、「国から出たことがない」です。対してCの設定には「王宮に挨拶に来たAに一目惚れした。」とあります。Aは○○国の姫。Cは××国の騎士。違う国の王宮が同じ場所にある訳がありません。
このままでは、国を出たことがないはずのAが国の外に出ていたことになってしまいます。
矛盾していますね。
このような事態を避けるためには、「設定の優先順位」を決めると良いでしょう。
設定の優先順位を決めるとは、言い換えればその物語内のルールを決めるという事です。
上記の例で言うと、「Aは国から出た事がない」という設定を優先させるなら「Cが自分の国の王宮でAに一目惚れした」という設定は消えます。逆に「Cが自分の国の王宮でAに一目惚れした」という設定を優先させるなら「Aは国から出た事がない」という設定は消えます。
もちろん、この設定を用いて読者に混乱をもたらす事も可能です。読者に対し、意図的に事実を誤認させる事を「ミスリード」と言います。
読者の思考を上手く誘導する事で真実を隠し、物語に一捻り加える事ができるでしょう。Aは実は双子だった。或いは○○国で虐げられていたAが極秘で××国に助けを求めに行っていた、など。一捻り加えないからダメというわけではありません。王道は崩れにくく、読者との
大体の設定を書き終えたら、整理して矛盾がないかどうかを確かめてみてください。物語を書き進めていく過程で増えた設定もしっかりとチェックしてみてくださいね。あった場合、それをどう料理しようとあなたの自由です。なぜならそれはあなたの物語だからです。最終的に矛盾がなくなれば、それで良いのです。
読者を手のひらで転がしてみましょう。楽しいですよ。
11人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彼岸(プロフ) - 夢さん» わー!ありがとうございます!お互いに頑張りましょう!!もし他に「これどうなん?」ということがございましたらいつでもおっしゃってください! (2021年1月19日 20時) (レス) id: eb22cb0b38 (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 参考になりました!私も小説作家です!(ただここに投稿しているだけです)一緒に頑張りましょう! (2021年1月19日 18時) (レス) id: bb9414ec4a (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - 夢見 腐愛さん» ありがとうございます!お役に立てて何よりです。もし、目次に書いてある事の他に追加した方が良い項目などがあればいつでもおっしゃってくださいませ! (2021年1月17日 0時) (レス) id: eb22cb0b38 (このIDを非表示/違反報告)
夢見 腐愛(プロフ) - す、すごい……………!!!すごく参考になります! (2021年1月17日 0時) (レス) id: c181f4e3a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ