eye for beautiful【JK】

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you side



しばらく海の中にいる彼を眺める




なんだろ、何も縛られていない感じ



海の水ですら彼を包み込んでいて、心の底から自由に生きている





羨ましい





きっと彼には、



小姑みたいな上司の小言もないし



何かと気を遣うキラキラ女子たちのランチタイムもない






はぁ、このまま有給明けに会社辞めちゃおうかなぁ…





再び膝を抱えて泣きそうになる




でも不思議と目から涙は出てこなくて




ああ、私、泣き方忘れたんだ…





日常生活で我慢しすぎて、感情すら上手く出せなくなっていた





「私も、あんな輝いてた時あったかな…」




思わず独り言が出てしまう




？「なに、まだ居たの？」




海から上がってきた綺麗な男の子は、少し驚いた様子で、また話しかけてきた




「うん、まぁ、暇だったし」

？「へぇ、お姉さん今日この辺にホテル取ったの？」




あ、やばい





「全然考えてなかった…」

？「うわ、ノープラン？」

「どうしよ、どっか知らない？」




目的地決めてなかったら、そんな事も思いつかなかった




？「知らない。野宿しなよ」

「うわ、薄情者ー…」

？「だって他人じゃん」



クスクス笑う彼は、濡れた髪をパパっと払っていた



あ、このままじゃ風邪引いちゃう




「そうだった。ごめんごめん、自分でどうにかするわ」

？「…」

「イイもん見せてもらってありがと！じゃあね」




ヒラヒラと手を振って、立ち上がり、街の方向へと足を動かす





ほんと、イケメンだったなぁ…




なんて、思いながら砂浜を歩いていると、





？「おねーさん！」




イケメンに呼び止められる




？「ウチ、泊まる？」

「……え？」




ビックリして一瞬時が止まった

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