プロローグ ページ1
No.2ヒーロー、ホークス。
そのお面を被っているとき、俺は初めて世間に必要とされる。
街を歩いていれば、ホークスホークスと女子が騒ぎ立て、小さな子はキラキラとした目で俺を見つめる。
男子の中には、将来ホークスのようなヒーローになりたい、と言ってくる奴もいる。
…でも、それは、ヒーロースーツを着て、翼を広げ大空を羽ばたく俺に向けられた言葉。
周りの奴らは知らない。
戦闘後、疲れ果て、羽をほぼ失い、ニコリとも笑わない俺を。
ファンに出会っても笑顔で応える気力なんかなくて、ヒーロースーツを脱ぎ、私服でヨロヨロと帰宅する頼りない俺を。
その日は朝から風邪気味だった。
だけどヒーローがそれくらいで休んでいられない。
そう思い、ダルい体にムチを打って出勤。
運悪く、ヴィランとの遭遇。
警察にヴィランを引き渡し、騒ぎ立てる市民に笑顔で対応して、マスコミにも愛想よく対応。
帰りたい。帰って寝たい。もう、しんどい。
そう思っても行動に移せなかった。
何故なら俺は、こうやってヒーローをしないと必要としてもらえないから。
大分暗くなり、やっと帰路についた。
もう、ファンにもマスコミにも、笑顔で対応する自信なんてない。
俺はフラフラと頼りない足取りでトイレに入り、私服に着替えた。
羽は抜け、これでは飛んで帰るなんてできない。
仕方なく俺は、フラつく体を自分自身で支えながら歩いて家に向かう。
すれ違う人は皆、俺に目もくれない。
やっぱり、ヒーロースーツも羽もない俺に、誰も見向きはしないんだ。
急に、ガクン、と体が揺れる。
やば、と思ったけど、体勢を戻せなくて座り込む。
きっつ…。
やだ、酔っぱらい？なんて声が聞こえる。
立たないと。でも、立てない。
「大丈夫ですか？」
ヒーロースーツも着ていない、翼もない俺に、優しい声を掛けてくれたのは貴女だけでした__________。
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森田真月(プロフ) - huji山さん» 教えていただきありがとうございます🙇♀自分がアホすぎてビックリです。3話の方で触れさせていただきました。 (1月8日 17時) (
レス) id: 7b12b1cfeb (このIDを非表示/違反報告)
森田真月(プロフ) - 花帆さん» わあああ！？ごめんなさい！！4年も経ってしまっている!!!通知が来なかったようでお返事しておりませんでした。申し訳ないです。コメントありがとうございます！ (1月8日 17時) (レス) id: 7b12b1cfeb (このIDを非表示/違反報告)
huji山(プロフ) - すっごく面白いんですけど、ホークスの事務所は九州で雄英は静岡なのになーと思いました笑 (1月7日 22時) (レス) @page32 id: 704ce5ae45 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます！続きも拝読できて嬉しいです！かっちゃんが塾の生徒なのも、すっごくおいしいです(o>ω<o) 続編も楽しみに応援しておりますね♪ (2020年9月15日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
森田真月(プロフ) - りんさん» ごめんなさい、コメント頂いてたのに気づきませんでした…！ありがとうございます！ (2020年8月20日 11時) (レス) id: 027035f0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：森田真月 x他1人 | 作成日時：2020年1月3日 22時
