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歌い手対歌い手 ページ5

街の入り口に着くと既に到着していた隊士が私達を待っていた。



「炎柱!お待ちしておりました こちらです!」


待機していた隊士に続いて繁華街から外れた路地へと入った。



「今回はAさんもご一緒なら安心です
なんせここに棲む鬼は…」







そこで隊士が口を閉じると私達に目配せをする。

どうやら鬼は店に潜み、来る客を喰らうらしい。


「行くぞ」



杏寿郎さんが鬼に気づかれない様に戸を開けると店内へと侵入した。



まだ夜の帳が下りて間もない店内は客で賑わっていた。




私は何処からか聞こえる微かな琴の音と歌声を捉えた。

なんだか違和感がある。
きっと鬼の物だと本能が言う。






その歌声のする方へと突然走り出す私に隊士が慌てるが、杏寿郎さんは察したのか私の後を追って来てくれる。











二階へと続く仄暗い階段があった。


「気味が悪い」

確実に歌声に近付いて居る。


階段を一段飛ばしに駆け上がり、薄暗い明かりが灯る一室の戸を勢い良く開けた。







「来よったな 小娘」


そこには今にも眠った客を喰らおうとする女の鬼が居た。


室内には大正琴が勝手に音色を奏でている。
それで客を眠らせて喰らって居るのだと察した。





「おまえ 歌を歌って鬼を滅ぼすんだろ?あのお方から聞いたわ
あたいも歌を歌うんだよ」



あのお方とは多分鬼舞辻の事だろう。
不気味な笑い声が部屋中に木霊する。



「A‼︎鬼は…」



追いついてきた杏寿郎さんに待ってくださいと左手を出す。



「ここは私が請け負います!他にも鬼が数体居るはずです!多分コイツより強い奴が…そちらをお願いできますか?杏寿郎さん」



「わかった 必ず後で落ち合おう‼︎」


「必ず!!」




杏寿郎さんと約束を交わし別れた。



負けられない…!








.

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作者名:こあら。 | 作成日時:2021年11月26日 14時

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