必ず ページ3
柱合会議が終わるまで蝶屋敷で時間を潰すには容易かった。
しのぶさんやアオイちゃんのお手伝いをしたり、
なほちゃん、きよちゃん、すみちゃんの空いた時間に鬼ごっこしてみたり。
久しぶりに再会した隊士と談笑したり、手合わせしたり。
あっという間に日が暮れて、玄関の戸がスパーンと開いた音がして
愛しい人の声が聞こえた。
「Aは居るか‼︎」
「静かになさってくださいね〜煉獄さん」
「む!すまん‼︎」
笑顔だが少し怒っているしのぶの声が聞こえる。
「杏寿郎さん!会議 終わられたのですね!」
ひょこっと玄関に顔を出すと、杏寿郎さんは私に太陽の様な笑顔を向けてくれた。
「うむ!待たせたなA!
帰ろう!!」
帰り道、杏寿郎さんと手を繋いだ。
想いを伝え合った日の事を思い出して、私は密かに顔を赤らめた。
「A…俺は 必ず君を守る」
隣の杏寿郎さんが真っ直ぐ前を見据えたままそう言った後、私に視線を下ろしてニコっと笑って見せた。
どうしよう。心臓が速い。
杏寿郎さんがとてもかっこよく見えた。いや、いつもかっこいいのですが。
「杏寿郎さん 私もあなたを必ず守りますね」
握られた手を更にキュッと握った。
「腹が減ったな!!何か食べて帰ろう!!Aは何が食べたい?」
「お蕎麦が食べたいです!」
「よし!では蕎麦に決まりだな‼︎」
夜道が月明かりでとても明るかった。
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作者名:こあら。 | 作成日時:2021年11月26日 14時