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驚くしかなかった。共演した女優さんは何人も思い浮かぶけど、SnowManに深い縁のありそうな人は1人も見つからない。
「あとカメレオンだね。擬態が非常に得意。演技力もだけど嘘のつき方が異様に上手い。
なんとなくめめが考えてること分かるんだけどさ、多分あの子、めめに対してSnowMan分かりません、興味ないですって顔で接してたんじゃない？」
「バチくそ知ってんのよ。Mis SnowMan時代から知ってる最古参だから」
「そんなに前から？」
6人体制のその前から知っているのに綺麗に隠した女優さん。もしかしたらあの子さんは3人を認めたくないから知らないふりをしたのではないか。今まで紹介されなかったのも、あの子さんに拒否されていたからではないか。
「あ、変な不安はなしで」
「え？」
「目黒気づいてる？ さっきから顔に出てんのよ。もしかしてラウと康二と目黒を認めてないんじゃ……とか思ったんじゃないの？」
「図星っす」
俺はふっかさんと阿部ちゃんには隠し事ができない。
「そんなこと全然ないから。むしろあいつが背中押してくれたから俺らも受け入れられたんだし。でも早く紹介すればよかったかな。コロナが憎いなあ……」
「本音は？」
阿部ちゃんは楽しそうに助手席に座るふっかさんの両肩をポンと叩いた。
「さっきから何！？ 全部本音だけど！？」
「確かにコロナも原因だろうけどさあ、ふっか、3人があの子に魅了されるのが嫌だって言ってたじゃん。自分から告白しないスタンスのくせにあの子には自分から伝えてるくらい本気だし」
「やめろっ！」
阿部ちゃんが暴露を続けてくれるおかげで、これから恋愛関連のインタビューが来た時にふっかさんの回答を見たら笑ってしまうかもしれない。全然ドライじゃない。目の色変えてアピールしまくってんじゃん、と考えてしまう。
「……だってモテるじゃん、あいつ。最近大人の色気出てるし。年上年下同世代男女関係なくモテやがるから油断してられない」
ふっかさんはぽってりとした唇を尖らせ、きまり悪そうに窓の外を眺めた。
「もうすぐ着くよ。あの子ラウンジで待ってるみたいだから行ってみよう」
阿部ちゃんは見えてきた高層マンションとスマホを見比べながら笑った。
「俺そんなの聞いてないんだけど」
「お前がLINE見ないから俺に送ってくれたの。拗ねる暇あるなら見ろ！」
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2023年3月3日 22時
