August_4 ページ38
『貴方たちも買い物?』
降 「まぁ、な」
景 「…春宮も、えっと…、買い物か?」
少し思案するも、
“待ち合わせ、か?”とは聞かない景光。
『ちょっと読みたい本があって。』
降 「あぁ。ここの本屋は品揃えが良いからな」
伊 「そうなのか?」
景 「ゼロはめちゃくちゃ本読んでるからなぁ…」
3人と会話を交わしながら、
Aは再びベンチに戻った。
降 「この間作業していたシステム関連の本、か?」
『…違うけど』
話が見えない景光と伊達だが、
Aは、すっとカバンから本を出し、そのタイトルを見せた。
景 「へぇ…シャーロキアンなの?春宮。」
Aが手にしていたのは、
“シャーロックホームズ シリーズ”
と書かれた文庫本。
『シャーロキアンってほどじゃないけど…ミステリーが好きなの』
降 「…ミステリー関係は、推理力育成にも役立つしな。」
伊 「お前は何でいつもそう、堅苦しいんだ…」
『…降谷の言うとおりだけど、
別にそういう意味で読んでるんじゃないわ。
娯楽よ。たまには、頭を休めるのも大事でしょ』
Aは、すっと手元の本に視線を移した。
景 「もしかして、さっき買ってきたのか?」
『そうだけど』
景 「好きな本とかスコアって、
買ったら近くのベンチとかですぐに読みたくなっちゃうよな!」
『…』
何やら急にテンションが上がる景光だが、
Aはいまいち良く分からない表情だ。
というより、やはりあまり興味がない、のか。
降 「スコア…って…お前な。楽譜と本は違うだろ」
景 「え?一緒だろ?
弾きたい曲のスコアが手に入ったら、
とりあえず、速攻目を通して頭ん中で演奏するだろ?」
伊 「それは…諸伏にしか分からねぇかもなぁ?」
『…楽器、やってるのね。諸伏は。』
降 「あぁ。ヒロのベースの腕はかなりのモンだぞ」
『…ヒロ?』
伊 「あだ名だな。諸伏の。
景光、でヒロ。
ゼロに、ヒロ。
お前らホント仲良いよな」
景 「まぁ、な。昔から一緒だから、な!ゼロ!」
降 「そうだな」
『ふぅん…』
2ヶ月前には想像出来ないほど、
Aの口数が増え、
そして、彼女の方から何かを聞いてくることが増えている状況に、
降谷たちは、口元を緩めていた。
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white12(プロフ) - 命亜さん» コメントを頂きありがとうございます。アニメ作品でしょうか。タイトルしか存じ上げないのですが,もしかすると本作に類似シーンやセリフがありましたでしょうか。もしそうでしたら,意図的ではないにせよご不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。 (2022年5月14日 10時) (レス) id: 35753a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
命亜 - …もしかしてイナズマイレブン知ってますか? (2022年5月13日 19時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - れーか、さん» れーか様: コメントありがとうございます!励みになります。ムラがあると思いますが、更新頑張りますね! (2019年8月24日 9時) (レス) id: 1425135a30 (このIDを非表示/違反報告)
れーか、(プロフ) - 更新頑張ってください!面白いですね! (2019年8月24日 0時) (レス) id: d62f4a4e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2019年8月24日 0時