SNOW DROP 【名探偵コナン/警察学校組】

シュークリーム_2 ページ26

Aの横にさりげなく座る萩原。


『…別に、どこで食べても良いでしょ。』


萩 「シュークリーム好きなの？」

『…そう、だけど』

迷惑そうな顔のAだが、
今日の萩原は特に気にせず話しかけている。
スルーされないというだけで、満足なのか。



萩 「そっかぁ。やっぱ女の子だねぇ」

『バカにしてるの？』

萩 「え？いや…、そんな訳――」

しかし、
楽しげに話していた萩原は、その言葉に慌て始め、
目の前の降谷が憐れみのような苦笑いを浮かべた。


松 「やっぱり、萩原は嫌われてんじゃねぇのか」

萩 「えぇ…そんなことないよな？春宮さん」


『…春宮で良いから。』


萩 「え？」
松 「ん？」

『だから、春宮で良いって。』

萩 「え？それって…」


呼び捨てで良い、というAの言葉から、
親しくなっても良い、というような意思表示かと思い、
嬉しそうな萩原。
浮いたり沈んだりと、忙しいものだ。


『女の子扱いされてるみたいで嫌なのよ。』

萩 「え、あ…そういうこと…」

松 「プッ…ハハハ…！！」

降 「残念だったな、萩原」


『…？』

またもしょんぼりするように苦笑する萩原に、
大笑いの松田と、その横で静かに口角を上げている降谷。

Aは一瞬きょとんとするも、
そのまま美味しそうにシュークリームを頬張り始めた。


萩 「でも、春宮さん…、じゃなくて、春宮は女の子なんだし、
別に良いと思うけど…」


『男も女も関係ないでしょ。
この国を、国民を守るのに。
女だからって、犯人が手加減してくれる訳でもないんだし。』

萩 「…いや、まぁ、それはそうなんだけど」

降 「…」


淡々と言葉を吐きながらも、
3人に対して慣れてきたのか、
表情を少し崩して、美味しそうにシュークリームを頬張るAを、
苦笑しながら見つめる3人。

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