SNOW DROP II (7)【名探偵コナン/警察学校組】

失礼なセリフ ページ46

それから1週間が経った。


『…東堂の不正は、必ず暴きますから。』


Aが言葉を掛けた相手は、
アクリル板越しの、1人の男。

4年前の12月。
東都銀行米花支店の立てこもり事件を起こした3人組の、リーダーの男だ。

東都銀行から、理不尽に融資を打ち切られたことが動機になっていた事件。

何らかの方法で調べたのだろう。
東堂と東都銀行の役員である櫻木の関係を、
その癒着関係を公にするように要求してきた人物だ。



予想外に大きな、複雑な事件に発展したわけだが、
東堂は、現在拘留中の身であり、連日、一課で取り調べを受けている。
まずは、川端殺 しの事件を元に。


そして、“何故か”公安から渡された証拠を元に、
二課でも取り調べる予定になっている。
二課もまた、それらの証拠を元に、
そして、Aと一ノ瀬が集めてきた正式な証拠を元に、先週から正式な捜査権を得ていた。



『ただ…、貴方達のしたことは許されることではありません。関係のない市民を巻き込み、
挙句、巻き添えにして自らも死のうとした身勝手な行為は、決して許されない。
きちんと、罪を償ってください』


そう言い残し、
少し左足を引きずるようにして面会室を去るAに、
男は、悔しげに、どこか申し訳なさげに、顔を歪めていた。

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