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密会と煩悩_4 ページ29

「じゃあ、そろそろ帰ろっか。コナンくん。お父さん起こさないと…。
もう、昨日あんなに呑んじゃうから…」

「またね!安室さん!春宮刑事!」

「うん、またね。コナンくん。蘭さん。」


安室とAにペコリとお辞儀をした蘭とコナンは、
ポアロの2Fにある”毛利探偵事務所”へ戻っていった。




『帰る…?』

「…あぁ。蘭さんは毛利さんの娘さんなんですよ。
コナンくんは…彼女の幼馴染の親戚の子らしくて、ここの2F、毛利さんの事務所に居候していて。」

『…へぇ。そうなんですか』


やはり視線を合わせず、そのまま安室の側を通り過ぎ、
路地を歩いていくA。

そして、ポアロの少し先の角を過ぎた小さな路地に、すっと入っていった。







――――――


『…お店は大丈夫なんですか?安室さん』

「今は、梓さんもいますので。」

『…何か用でも?』


路地に入ってすぐ。
彼が追ってくることを待っていたように、そこで立ち止まっていたAは、
誰にも聞こえない程度の声で安室に問うた。


公安に乗り込んだのだ。
捜査二課の春宮、と名乗って。
公安が追っているだろう輪廻のヒカリと、五十嵐の繋がりを問い詰めるように、
公安部の1人の刑事を詰問するような叱責するような、
あたかも有力な情報を貰ったとでも言わんばかりに、
意味深な言葉を残して。


その事実はすぐに上層部へ、
つまり、公安警察へと流れたはずだ。


そして、一ノ瀬に伝えた通り、
二課に、あるいはA個人に、捜査の中断命令や何らかの処罰が下されなかったということは、
公安が輪廻のヒカリを、そして、それと繋がっている五十嵐を押さえる手はずを整えている状況だと考えられる。

輪廻のヒカリの教徒がAを刺したことは、
公安にも知られていたはず。
Aと言葉を交わした風見は、本人の顔までは頭に入っていなかったようだが。

公安にとって、
適当な理由をつけて二課や一課の動きを制止することに時間を割く暇はない、ということだ。
あとは、公安の邪魔にならないように彼らの動きを最低限把握する程度。

そして、
輪廻のヒカリと五十嵐の繋がりから、彼らを公安が押さえることが出来ても、
東堂までは難しい。
そして、彼と繋がっていただろう東都銀行の役員の櫻木、今は刑務所に入っている彼との繋がりまで全て明るみに出すことは、いくら公安とて困難が伴うはずだ。
そう、Aは考えていた。

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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - いずみんさん» 嬉しいコメントありがとうございます!更新頻度はややマチマチですが、ご容赦ください。今後もお楽しみ頂けたら幸いです。 (2020年1月15日 19時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
いずみん(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください (2020年1月14日 21時) (レス) id: 37077eec40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2020年1月12日 18時

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