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オレンジ色の資料室_3 ページ3
そのまま惹かれるように、
自然とAに近づき、
そっとその頬に手を伸ばしかけた時――
ブーッ
ブーッ
Aの身体から、鈍い振動音が鳴り響いた。
降 「…!」
『…んー』
目を開かないまま、気だるい声とともに上半身を起こすA。
そのまま軽く目をこすり、ポケットに手を入れた。
そして振動音をSTOPさせると、
ゆっくり首を左右に傾け、わずかに目を開く。
『んー』
くぐもった声を吐き出し、
きゅっと強くまばたきをすると、
再び捜査資料に目を通し始めたのだった。
とっさに、足早に資料室を出て行った降谷は、
目を覚ましたAの姿を目に映すことなく、
公安部へと戻って行った。
警察学校の食堂での、
全く同じような状況があったことを思い出し、
やりきれない表情を浮かべながら。
ふと、廊下の窓に視線を移すと、
オレンジに染まった空が広がっていた。
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作者名:white12 | 作成日時:2019年11月17日 12時