Rain (2)【名探偵コナン】 (ページ31)

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クリスマス_5 ページ31

そして、数分が過ぎた。

重ねていた唇を外すと、侑斗は満足げな顔をした。

目の前には息を乱しているA。
身体の力が抜け、
頬を紅潮させて、目に涙を浮かべている。
自分とのキスにそれほど感じたのかと、
やはりまだ自分のことが好きなんだろう、と、侑斗は口角を上げたまま口を開いた。。

「…A、俺とのキス、好きだったもんな？
口ではもう来るなとかいっても、身体は覚えてるんだろ？
やっぱり――」

パシ…ッ…

Aは、潤んだ目で侑斗を睨みつけ、
その頬を思い切り引っ叩いた。

「…いて…っ…何す――」

『それはこっちのセリフよ…。
…さっき、警察呼んだの。
もうすぐここに来るはずよ。
…無理やり暴行されたって、言っておくから。』

「…何なんだよ…A、抵抗なんかしてなかっただろ。
気持ち良さそうに――」

『帰って！
だったら、ストーカーだって言うから…！
もう二度と来ないで。お願いだから、もう、来ないで…！』

叫ぶようにして拒絶するAに、
もうすぐ警察が来る、ストーカーだと訴える、というAに、
侑斗は、しぶしぶと言った様子で、店を出て行った。